2016年6月6日月曜日

日は沈まない


5月初旬までは雨が時折みられましたが、その後は青空が広がる日々が続いています。すると今度は山火事の季節です。火の取り扱いにはどうぞご注意を。




練習飛行へ行くころには煙が練習空域を覆うようになりました。煙の手前辺りで練習ができるかな?




消火用タンクを積んだヘリコプター「Skycrane」。2時間後には煙は消え、青空が戻りました。




山田さんがいらっしゃる間、Aileronの新しいSpadeを製作していただきました。




以前よりも幅を1 inch大型化。大きくすればAileron操作に必要な力を軽減できますが、抵抗も増加し、軽すぎると不安定になります。調整に時間をかけて仕上げます。






試験飛行をしたところ、片手でFull Aileronの操作ができるようになりました。




Fabricの張り替え前は上の写真のように操縦席後ろに白い塗装がされていました。白い部分がない方がいいという意見もあり、どうするか悩むところです。試しに白のVinylを置いてみます。




確かに、白い部分はない方がいいように思えますが、いかがでしょう?




調整後の確認&練習飛行へ行ってきます。




飛行中、後ろで何かが割れる音がしました。おおよその見当は付いていますが。




Seat Back(操縦席後部の板)が割れていました。Pitts S-2系ではよくあることです。やれやれ。




元の板は1/4 inchの厚さのベニヤ板で、体重の重い方が乗って飛行を続けると割れてしまうことがあります。この際、3/8 inchの厚さに変更して、信頼性を向上させます。






きれいに仕上がりました。もう壊れません。




競技会まであと3日。飛ぶたびに細かな問題が発生しますが、練習飛行を続けます。




〈動画〉 Double Hammerhead Turn in the Pitts S-2S

今回の4 minute FreestyleでもDouble Hammerhead Turnを行います。Pitts SpecialはExtraに比べDouble Hammerhead Turnを行いやすい機体ですが、改修作業で重心位置を後方に移動させ、さらに行い易くなりました。




〈動画〉 Double Hammerhead Turn in a Extra 300L

ちなみに、同じManeuverをExtra 300Lで行うとこのようになります。重い機体重量、大きな慣性、低い推力重量比…。残念ながら、Extra 300Lでこれ以上のDouble Hammerhead Turnは、少なくとも今の私には無理です。



時折、「なぜPittsなんだ? Extraの方がいい飛行機だろう?」と言われます。私はそうは思いません。例えば、Pitts S-2B/CとExtra 300Lを比較すると、Pittsの弱点は小さなAileronからの遅いRoll Rateで、45度LineやVertical Line上の複数回のRollを遂行できないことです。

その弱点を改良したものがこのPitts S-2Sで、もし同等の面積比のAileronがあれば、機体が軽いPittsの方が魅力的な曲技飛行を行えることは上の映像でご覧いただけた通りです。仮にExtra 330LXでもいい勝負になることでしょう。




今度はElevatorのBearingから異音がします。尾翼のBrace Wireを緩め、Elevatorを外して、Bearingの締め付けを確認します。




Bearingに破損はありませんが、少し緩いようでした。




ElevatorのHorn部分に損傷はありません。これで異音がなくなればいいのですが。




日本国旗。美しい。


機体の整備が完了し、日本国旗も貼り、曲技飛行競技会の準備が整いました。8ヶ月に渡る作業の末、試験飛行と練習飛行、修理に再調整と、忙しい10日間でした。6月2日からのNew Coalinga空港の競技会の様子はまた次の機会に。

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