2023年12月30日土曜日

Program 1/Free Known

選手権ではSouth Point Hotelに滞在しました。





10月25日(水)朝。昨夜承認されたFree Unknownのフィギュアを用いて、シークエンスを考えてみます。



承認された10のProgram 2/Free Unknownのフィギュア。これらと4つのコネクター(追加フィギュア)を組み合わせて、最大14のフィギュアでのシークエンスを完成させます。


現在、手描きでのシークエンスは受け付けておらず、OpenAeroなどのソフトウェアを用いて作成したシークエンスのみが対象となっています。




OpenAero https://openaero.net/

Program2/Free Unknown 1のSEQファイル Advanced Programme2 Final_1.seq



OpenAeroで上のFree Unknown 1のSEQファイルを開くと、このような画面になります。



希望する順に、フィギュアを右の画面にドラッグさせます。画面はBフォーム(オフィシャルウィンドが右から左)を基としています。


飛行中はポンテンシャル エナジー(位置エネルギー)とキネティック エナジー(運動エネルギー)を、状況に応じて、相互に変換して行いますが、曲技飛行も同じです。


例えば、上のフィギュアAは高速度/低高度の状態から開始して、上昇しながら減速し、ハンマーヘッド後は下降しながら加速し、再び高速度/低高度という状態で終了します。フィギュアBは低速度/高高度でインバーテッド スピンを開始して、3/4ループ後は再び低速度/高高度で終了します。これらAとBのフィギュアは求められるエナジーが合致しませんから、2つが直接組み合わさることはまずなく、その間には何かしらのコネクターを用いて、ポテンシャル エナジーとキネティック エナジーの調整が必要となります。



各フィギュアに必要なエナジーを基に組み合わせていきます。しかし、4つ目のインバーテッド スピンを含むフィギュアBは、適切な配置と言えるでしょうか。


自身の好みや飛行機の性能などを加味してシークエンスを組み立てていきますが、無理のないシークエンスとするには他にも考慮すべきことがあります。それらは・・・


・フィギュアをジャッジに対し適切な位置や向きで行えるよう配置する

・ループの頂点はダウンウィンド方向へ

・下向きのループでは、下部がアップウィンド方向へ

・低速度のフィギュアやループなどを除いて、同方向への最大フィギュア数は2つ

・スピンはアップウィンド方向に配置する

・ローリングターンやスナップロールは中速度域のところに設ける

・複数のロール コンポーネントが組み合わさるフィギュアや、4ポイントロールや8ポイントロールなどは、低速度域に配置、または簡素な組み合わせに留める

・45度ラインのアップ/ダウンが連続する組み合わせは避ける

・Y軸上でのループや45度ラインは避ける

・クロスウィンドに対応させるため、Y軸方向へのクロスボックス フィギュアを少なくとも1つ設ける


などがあります。

もちろん、上の項目全てを反映させることは難しく、時には何かを犠牲にすることも必要になりますが。



それらを考慮して、ダウンウィンド方向へのスピンとなっていたフィギュアBを削除し、代わりにコネクターを設け、Y軸へクロスボックスとしました。



フィギュアJのスクウェア ループ+8ポイントロールは、上辺がアップウィンド方向になるように配置し、対地速度が遅くなるよう工夫しました。それでも私や遠藤さんの飛行機のように、ロールレートが比較的遅い飛行機では、上辺が長くなり、減点が多くなるだろうと予想します。風が強いと助かるのですが。



組み合わせや位置などを調整して。「Finalize」を押すと完成します。



Free Unknown 1 Bフォーム



Free Unknown 1 Cフォーム


完成です。SEQファイルでオフィシャルに提出し、問題がなければ承認となります。Unknownですから、練習で試すことはできません。しかし、無理のない形になったと思います。

他の方が提出したシークエンスを選ぶこともできますから、必ずしも提出する必要はありませんが、こうしてFree Unknownを作成する技術も競技者として重要ですし、何より楽しいものです。

どうぞお試しください。



10月26日(木)、今日は昨日のグループAの残り2人の競技者と、グループBとCの飛行です。グループCの遠藤さんは1640時ころに飛行の予定です。



風は南から最大11KTS。良好です。



午前中はボックスの東側に行って、飛行を観察します。



遠藤さん、よい飛行を!



西側のジャッジライン近くで遠藤さんの飛行を応援します。



とてもよい飛行でした。Goodです!



よい1日でした。



今夜は1900時からProgram 3/Free Unknown 2のフィギュアセレクションです。



今日も長い一日になりました。お疲れさまでした。



10月27日(金)、おはようございます。今日はグループDの13人がまず行われ、その後グループBによるProgram 2/Free Unknown 1です。私の飛行は1030時くらいの予定です。



〈動画〉 Program 1/Free Known   https://youtu.be/I0vrpa9EnTA

懸案だったローリングターンではターンレートの変化が大きくなってしまいました。残念ではありますが、これが今の私の実力です。



Team Japanの2人はProgram 1を無事に完了しました。この時点の結果は・・・

H/Cの参加者を含み、遠藤さんが69.809%で32位。私髙木が68.078%で39位。やはりローリングターンの減点が大きく響きました。それを考慮したとしても、世界の壁の高さを身をもって知る数字です。


Program 1/Free Known https://www.civa-results.com/2023/WAAC_23/link_R005s01.htm



さて、Program 3/Free Unknown 2のシークエンスの提出期限は1400時です。



PCを取り出して、相談しながら進めます。どうやら間に合いそうですね。



お疲れさまでした。おやすみなさい。

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