昨年11月の飛行の後、愛機Pitts Special S-2Sは冬季整備に入りました。早く終えて、シーズン前に練習飛行をと思いましたが、4月末までかかってしまいました。
おそらくこれが今回の整備作業で最も手のかかる部分でしょう。胴体左側の外部パネルに新たにクラックが見つかりました。(矢印部) このパネルを基に新調することにします。
数年前にスクリューの穴の横にクラックが見つかり、その時はストップドリルで対処しました。当然、負荷は周囲に伝搬しますから、今回クラックが付近に新たに発生したのは当然のことです。
まずは他の部分の整備作業から。
錆が目立ってきたバルブカバーを再塗装しました。趣向を変えて艶消しオレンジで塗装しましたが、艶消し塗装は油が残り、汚れが目立ちます・・・。
この冬も雨がたくさん降りました。
オイルリターンラインに耐熱処理を施しました。
インテークパイプにも耐熱処置をしました。流入空気の温度上昇を少し防げるでしょうか。0.1 HPくらいは稼げるかもしれません。
外部パネルを作成します。想像した通り、とても手間のかかる作業です。何度も確認を繰り返し、形を整え、穴が揃うよう作業しましたが、それでも何か所か穴がずれてしまいました。私の板金工作精度はこの程度です。
表面を軽くサンディングして。
EP-420 エポキシプライマーを塗布します。
塗装は健康を害しますから、装備を整えて行いましょう。
OK!
トップコートの赤を塗装します。Poly Fiber社のAerothane、Tennessee Redです。鮮やかな美しい赤色です。
続いて、白と紺を塗装します。
表面を2500番台まで磨き、バッファで仕上げます。
今日もお疲れさまでした。
尾部を保持するブレースワイヤーです。ネジ部分の露出が長く、気になっていました。もちろん、規定のネジ長さはターミナル部に入っています。
発注して2か月。長さを調整した、新たなブレースワイヤーが届きました。
下部はこの通りです。上下左右の計4本、約$800の出費ですが、美しく仕上がりました。
主翼のリギングを再度行います。
OK!
しかし、主翼を支える計8本のブレースワイヤーのうち、3本のテンションが揃いません。テンションの調整は、ブレースワイヤーを半回転毎に回転して調整することになる訳ですが、どうやってもテンションが高すぎたり、低すぎたり。
ターミナルを180度反転させて取り付けます。
テンションがほぼ揃いました。Good!
塗装したパネルを取り付けます。
経年劣化でしょうか、同じ赤色でも色の明るさが少し異なります。また、近くで見ると表面の仕上がりの違いがわかります・・・。またいずれ磨くことにします。
2024年4月下旬。ついに試運転です。
No. 6のバルブカバーから、少しオイル漏れが見られますが、他は大丈夫です。
翌日、試験飛行を行いました。今年もよろしく、Pitts Special S-2S。
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