2020年1月7日火曜日

時には昔の話を 1


人生には楽しい思い出がたくさんあり、しかし中には思い出すことも嫌な出来事もあるものです。
私の過去の出来事を少し・・・。



Episode 1

某日某所。今日から3日間訪れる訓練生はヨーロッパ在住のエアラインパイロットだ。彼は家族とヨーロッパ某国に住み、韓国の航空会社でAirbus 330の機長をしている。彼との飛行訓練はこれで2回目。ある小型単座のスポーツ機の飛行に備え、今回は離着陸訓練を主にしたいとのことだった。

彼のこれまでの総飛行時間は約10,000時間。ただ、過去の経験のほとんどは大型旅客機。今回の訓練で使用する小型尾輪式飛行機では、離着陸時の方向維持が主なポイントになることは言うまでもない。

ヨーロッパからの長旅の後の訓練であり、しかし彼には効率よい飛行訓練を、可能な限りの経験をしていただこうと、私が機体の準備や燃料補給を行い、その間の10分は彼には休憩してもらう。飛行機と私のスケジュールは一杯。確保できた4時間の間に約48分の離着陸訓練を2回、可能なら3回。いや4回いけるかと、とにかく詰め込んだ。

ハイパワーなこの小型尾輪式飛行機は加速上昇性能に優れ、他にトラフィックなどの干渉がなければ、48分の間に15回から20回の離着陸を行える。その様はまるでローラーコースターだ。初日は4時間の時間制限の間に2回。2日目は3回飛行した。

離着陸の難易度の高さで定評のあるこの機体で、これだけの離着陸回数を行えば、疲労が限界に達するのは当然だ。彼の尾輪式飛行機の離着陸技術はまだ不十分で、着陸後に方向維持を失う事は頻繁にあり、緊張が走る中での訓練が続いた。

3日目の朝、私は軽い頭痛がする中で目が覚めた。プロフェッショナルとして、体調に不安があれば飛行訓練を辞退することは当然だろう。しかし、忙しい日程を調整して、遠くヨーロッパからやってきた彼との訓練を辞退する勇気は私にはなかった。これまでも、さらに具合の悪い状態で飛行することは何度もあった。そう、軽い頭痛程度で辞退することない。

今日は最終日。着陸訓練の仕上げをがんばろうと、ブリーフィングをして出発。しかし、方向維持に必要な彼のラダー操作は、どうしても前輪式飛行機、それも大型機のスタイルだ。とても尾輪式飛行機のそれではない。1回目の飛行を終えて、燃料補給、そして休憩している彼を呼んで、また離着陸訓練に上がる。

技術というものは簡単に身に付くものではない。およそ15回行った着陸で、ゴーアラウンドは67回はあっただろうか。フレア中の機体の高さ、降下率、方向維持、ハードランディングなど、何か問題が露呈すれば、またその予兆があれば、私はすぐにゴーアラウンドを指示した。最終的な目標が彼が自身でその判断ができるようにならなくてはいけないが、「ゴーアラウンドは常に最善の選択肢だ」を合言葉に何度もゴーアラウンドした。その度に私は両親指を立てて「Good job!」と叫んだ。

そろそろ離陸して40分になる。彼の集中力も限界だ。着陸して休憩しようと私は提案した。そう、私は「Let’s make a full stop(着陸しよう)」と言ったのだった。

そしてそれは起きた。着陸直前に滑走路左側に寄った飛行機を見て、私は「Give me the Right Aileron(右にエルロンを入れて)」と指示した。そうなのだ、それまでの私なら「ゴーアラウンド!」と必ず指示していた状況なのに、その時の私の言葉は「右にエルロンを入れて」だった。

後席に座る訓練生に可能な限りの視界を提供しようと、前席に低く座ることが私のスタイルだ。それは、外から私の姿が見えないと言われるほどに低い。それもまたいけなかった。私は一瞬機体の姿勢が判らなくなり、次の瞬間彼は「Oh, No!」と叫んだ。

気が付くと機体は左に大きく傾き、左翼端は滑走路に接触していた。「I have!」 咄嗟に私は操縦を代わったが、すでに遅い。機体の姿勢と降下率から判断して、機体がハードランディングしたのは明確だった。

その後の機体検査で、左翼端と左エルロンに擦過痕があり、左側のウィールパンツを破損した他にダメージはないと判明した。幸いにも飛行機は修理可能、そして我々2人も無事だったことはよかった。私は、わずかにも彼を危険にさらしたと、そのことを彼に詫びた。

修理は保険会社を通さずに、社内で行うことになった。確かに、保険会社にクレームすれば保険金額も上昇し、私はともかく、彼の経歴にも傷がつくことになるだろう。家族を養う彼のためにも、それはできるだけ避けたい。

彼のミスでハードランディングとなったことだが、全ての責任は教官として、機長として搭乗していた私にある。アクシデントレポートの必要もない、保険会社へのクレームもしないと伝えると、彼は本当に安心した様子だった。よかった。

責任の一つとして、私はおよそ1ヶ月、無給で飛行機の修理に当たった。私はあるイベントとその準備におよそ1年半をほぼ無収入で過ごしていたため、再び迎えた無給生活は生活をさらに厳しいものにした。私は彼に1ヶ月分の生活費の支援をお願いした。「申し訳ないが、$2,000の支援をお願いできないだろうか?」と。

彼からの返事は残念なものだった。「何を言っているんだ?会社からの給料があって、保険会社からもお金が出るのだろう?それでさらにお金をなんて、俺はよくても家族が納得しない。断る。」とのことだった。「保険会社へ請求すれば、いつ、どこで、誰がそのイベントに関係したか、全てが知られるのに、それを恐れたのはあなたではないか。」と憤りを感じたが、それは伝えなかった。私は友人を失った。

飛行機に携わってから25年+。飛行機の操縦技術や整備技術は少々身に付いたが、対人関係は相変わらずだ。誰かのためにBestを尽くし、そして後悔する。私自身のこの問題点の改善は期待できないが、とりあえず、今後は「Go around!」をさらに大切にしようと思う。

2020年1月1日水曜日

2020年 あけましておめでとうございます




Happy New Year

あけましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願いします

髙木 雄一
REDFOX Airshows




Photo: Mr. Hank Lutz

2019年10月30日水曜日

フライトログ 1 ダブルハンマーヘッドターン


Photo: PM Photography



2019年 REDFOX Airshowsは、3月のサリナス空港のCalifornia International Airshow Salinasとトラビス空軍基地のThunder Over the Bay8月のOR州マドラスのAirshow of the Cascades10月のリバモア空港のLivermore Airport Open House and Air Show、そしてアップルバレー空港でのApple Valley Airshowに参加しました。

飛び足りない思いもありますが、こうして2019年のREDFOX Airshowsの活動を無事に終えられたことはとても嬉しく思います。皆さま、応援ありがとうございました。






Apple Valley Airshowから帰還して、愛機Pitts Special S-2Sは冬季整備に入りました。いくつか手直しや新たな無線機器(ADS-B)の取り付けを行い、来年2月には整備を終え練習飛行の予定です。

実は、毎年始めの数回の飛行は、飛行感覚を取り戻すことやマニューバーの手順を思い出すことに時間を費やしていて、非常に非効率・・・。

今回はREDFOX Airshowsがパフォーマンスフライトで行うマニューバーのいくつかを、私自身の備忘録として記述します。まず第1回目はダブルハンマーヘッドターン(Double Hammerhead Turn)です。




<動画> ダブルハンマーヘッドターン 地上から
2016年全米曲技飛行選手権 4-min Freestyle
動画提供: Mr. Michael Lents



ダブルハンマーヘッドターンは略してダブルハンマーとも呼ばれます。通常のハンマーヘッドは、バーティカルアップラインの頂点で180度のピボットターンを行うマニューバーですが、ダブルハンマーではさらに360度のピボットターンを継続して行い、合計1回転半のピボットターンを行うものです。

まずは、ノーマルな、180度のピボットターンのみのハンマーヘッドターンの解説から行います。




<動画> ハンマーヘッドターン
2018年9月 能登空港上空 試験飛行




ハンマーヘッドターン(Hammerhead Turn

1. 十分な速度(Pitts S-2では140MPH以上を推奨)を確保した後、バーティカルアップラインに移行し、姿勢を保持する。右回転(操縦席から前を見て)に運転するエンジン搭載の機体では、一般的にハンマーヘッドターンは左に行うため、垂直上昇中は左翼を見て姿勢維持することを推奨する。


2. 速度が減少するに従い、プロペラトルクの反作用から機体は左にロールを始め、これを右エルロンで対処する。同時に、プロペラスリップストリームの影響から左にヨーが起こり、これは右ラダーで対処する。







3. ピボットターンに適切なスピード(Pitts S-2B/Cでは約2 - 5MPHExtra 300Lでは少し速度を保ち、10 – 20KTS。)で、左ラダーを一杯に入力してピボットターンを開始する。







トルクの影響を右エルロンを必要量(Pitts S-2B/Cではほぼ一杯。Extra 300Lでは半分から2/3程度。)使用して打ち消す。エレベータを前方に入力し、プロペラのジャイロ効果(操縦席から見てピッチアップの方向へ変位する)を打ち消す。


4. バーティカルダウンラインの20 – 30度手前で右ラダーを入力し、ピボットターンを停止。速度を回復させてレベルフライトに移行する。



ダブルハンマーヘッドターン(Double Hammerhead Turn

引き続きダブルハンマーヘッドターンの解説です。機体はPitts S-2系 (B、C、Sモデル)に限定します。ダブルハンマーの手順は3までは上記と同じで、4以降は以下の通りです。




<動画> ダブルハンマーヘッドターン

2019年10月 Livermore Airport Open House and Air Show



1 – 3 上記、ハンマーヘッドターンの手順を参照。


4. 引き続き左ラダーを維持する。入力している右エルロンはプロペラトルクの反作用に対処するためほぼ右に一杯。真下を向いた姿勢でエレベータを前に押し、10 – 20度程度のネガティブダウンにする。








この時点でネガティブダウンとすることでピボットターンの回転面が傾く。これ以降のピボットターンでエレベータを前に入力する余地ができ、ジャイロ効果からの左へのヨーイングを期待できる。


5. さらにエレベータを前に押し、ヘディングが20度ほど変化する。ジャイロ効果により、左へのヨーイングが増加する。







右エルロンの入力を続け、20度程度右にロールした状態とし、これ以降のプロペラトルクに対処させる。不足すると次の6で機体が水平になり、通称「ハンマースピン」となる。


6. 左ラダーと右エルロンの入力を続ける。エレベータを前に入力し、ヘディングはさらに変化(計およそ30度)する。







以降は降下しながらのピボットターンのため、相対風が後ろから機体に作用し、右エルロンとプロペラトルクによりわずかに左にロールする。前述のように、5での右ロールが十分であれば、プロペラトルクによる左ロールはほぼ相殺する。


7. 引き続き左ラダー、右エルロン、そしてエレベータを前に保持する。

垂直付近の理想的な姿勢はピッチが完全に垂直であることだが、背面方向に機体が倒れるリスクがある。それを防ぐために、機首が若干ポジティブ側(20 - 45度程度)に倒れた姿勢を推奨する。







後方からの相対風のため、エレベータを前に押すと機首が垂直側へ、中立側または後ろへ引くと水平方向に倒れる(フラット気味になる)など、逆方向方に作用する。

機体は引き続き左にロールを続けるが、この変位は56のヘディング変化と相殺され、ダウンラインではほぼ同じヘディングに戻る。


8. 視点を左翼や左後方に移し、ダウンラインの方向を視認する。左ラダーの入力でピボットターンを継続し、右エルロンとエレベータは若干緩み、適切なダウンラインを求めて調整する。







9. ダウンラインで右ラダーを入力し、ピボットターンを停止。降下しながらのマニューバーであるため、ピボットターンの停止は容易。速度を回復させてレベルフライトに移行する。







以上です。これまでの経験から考えると、上に記述したような、一般的な手法が再現性が高いようです。他にも下のようにいくつかの手法を試しましたが、残念ながらあまり効果的ではありませんでした。



ダブルハンマーヘッドターンの完成度の向上を目指して

1. ピボットターン中の左エルロン
上記の7の機体が垂直姿勢になる手前で、左にエルロンを入力して、後からの相対風を用いてプロペラトルクに対処できないかと、何度も試しました。理論的には正しいと思われるものの、再現性が低く、またエルロンが左右に激しく振られ、姿勢も安定させることができませんでした。


2. ピボットターン開始後のパワー調整
ダブルハンマーの練習を始めたころは、どうしても理想通りの飛行ができず、左ラダーの入力と共にパワーを一時的に絞り、垂直降下の姿勢からまたフルパワーに・・・などと試したことがありました。しかし、最大出力260HPエンジンのPitts S-2B/Cや、大柄で重いExtra 300Lでは推力がピボットターンを妨げることはなく、無意味な行為のようです。

ただ、自身のPitts S-2Sのように軽量高出力な機体では、ピボットターンで機体が左方向に大きく飛んでしまい、ピボットターンの妨げになるようです。最近はピボットターン開始と共に25 in-Hg程度に絞って行っています。

以上2つは相当数の練習を重ねましたが、満足する成果は得られませんでした。しかし理論的には間違っておらず、あと少しの工夫で解決があるのかもしれません。練習の合間にまた試してみたいものです。


3. 視覚的効果を用いる
ダブルハンマーはフラットになりがちで、「ハンマースピン」となることも珍しくありません。しかし、飛行機の主翼下面を観客に向けることで垂直姿勢を維持しているように見せることができます。エアショーパフォーマーにもこの手法を用いる方はいますが、私の理想は主翼上面や操縦席を観客に向けることです。


4. ピボットターンのエントリーを早めのタイミング(速い速度)で行う
ダブルハンマーには勢いが必要だと信じ、速度が速い状態で行う方もいますが、これは誤りです。速度が速いと180度のピボットターンが終わった時点ですでに降下速度が速く、その後の360度のピボットターンも難しくします。ノーマルのハンマーヘッドもダブルハンマーも、エントリーはどちらも同じであるべきです。





主翼下面を観客側に向けると、多少フラットになったダブルハンマーも地上からは垂直姿勢に見えます。



ダブルハンマーを行い易い機体とは:
1. 小型
2. 軽量
3. 重量物が重心位置付近に集中している(マスが集中している)
4. プロペラによるジャイロ効果が大きい
5. 垂直尾翼とラダーの大きさが必要最小限

以上5つがある考えます。つまりこれらの特徴を備えるPitts Special各種は、ダブルハンマーに最適な機体の一つです。対して、Extra各種はダブルハンマーを不得意とする機種で、ここは設計思想から致し方ないことでしょう。





Extra 300L



そんなExtra 300Lですが、何とかしてダブルハンマーヘッドターンを行うことはできないものでしょうか。以下の工夫が効果的です。


1. 軽量化
ウィングタンクを空に、アクロタンク内の燃料を必要最小限にする。同乗者を乗せず、単独で飛行する。


2. プロペラ回転数
プロペラガバナーを調整し最大回転数を確保、または最大回転数+100rpmなど、許容範囲内で調整する。回転数を上げることでジャイロ効果も増加する。






プロペラガバナー



3. バーティカルアップライン
ピボットターン開始直前にエレベータを前方にわずかに押し、 20度程度のポジティブアップとし、その後のエレベーター入力の余地を与える。


などがあります。まだ満足できる域には達していませんが、工夫次第でそれなりの形にはできるようです。



曲技飛行競技と異なり、エアショーパフォーマンスフライトには判定基準などありませんから、仮にマニューバーが多少崩れたとしても、パフォーマーの「メッセージ」が観客に希望通りに届けばマニューバーは成功したと言えます。しかし、アナウンサーがどう取り繕っても、観客にどうメッセージを送っても、原型をとどめないほどにマニューバーが崩れてしまっては、それはもう別のマニューバーです。




<動画> ダブルハンマーヘッドターン 失敗例



残念ながらこの動画に見られるマニューバーはダブルハンマーではなく、「ハンマーヘッドの後、プロペラトルクを利用したロール」ではないでしょうか。ハンマーヘッドまたはダブルハンマーヘッドにあるべきヨーイングが全く見られません。

他にも、ピボットターンの代わりにスナップロールらしきものを行って「ダブルハンマーである」と主張する方も見られます。ダブルハンマーとは、「ハンマーヘッド+360度の限りなくピボットターンに近いもの」であるべきと考えます。



最後に、私の理想とするダブルハンマーを・・・





Andrews AFB Air Show 2011 - Sean D. Tucker



ボスのダブルハンマー(2分50秒と6分20秒)です。彼の飛行はいつも私の理想です。

次回はまた別のマニューバーを記述します。どうぞお楽しみに。

2019年8月31日土曜日

2019 WGAC / WAGAC 2


天気が安定しているため、競技飛行は順調に進んでいます。前線やサンダーストームなどで待機し、競技飛行を消化するために早朝から日没間際まで居続けることも珍しくないのですが。

今後も天気予報は晴れマークが続いているため、7月22日は午後からお休みをいただきました。




車で約30分、フネドアラ城に来ました。





完成は1446年。コルヴィン城、フヒャディ城とも呼ばれているそうです。ルネッサンス ゴシック調の建築だそうですが、ルーマニアらしい不思議な雰囲気です。




礼拝堂




「よくここまで来たわね」
・・・のようなセリフが頭に浮かびました。でも鐘尾さんです。




城内には足を踏み外しそうな場所がいくつもあります。
皆さん気を付けて・・・。







「城主は`二人の奴隷に『井戸を掘り終えたら解放する』と約束し、十何年後に完成させたものの、彼らはそのまま殺されてしまった。これがその井戸です。」

・・・など、悲しい歴史が多いところでした。でも楽しかったです。




翌日は地元の方々によるルーマニア パーティーでした。郷土料理とお酒がふるまわれ、フォークダンスが披露されました。音楽は世界を繋ぐ。すてきです。




ポーランドチームの皆さんと。 




美しい!




7月24日。やはり競技が順調に進み、今日は1日お休みをいただきました。車で2時間ほどのクルジュナポカというところに、日本食があるそうです。そろそろご飯が食べたいです。




ショッピングモールの中に回転寿司がありました。種類は少ないですが、立派な寿司です。たくさん食べてしまいました。




ヨーロッパに多いラウンドアバウト、円形交差点。運転しながら表示を見るのは至難の業・・・。酒井さんの案内がなければ、私一人では無理でした。怖かったでしょうね。ありがとうございました。




ルーマニアで多く見かけるアパート。非対称な、不規則な造りが面白いです。




Assumption Cathedral
日本語訳は不明です。美しい教会でした。




さあそろそろ帰りましょう。距離は170㎞程度ですが、いくつか市街地を通るため時間がかかります。ルーマニアはあまり西側資本が入っておらず、高速道路も少なく、とても素朴な国です。




7月26日、今日は午後早くに終わりました。デヴァ市内、山の上に見える廃墟の要塞に行きます。




Cetatea Devei

ロープウェイは終了してしまったので、がんばって登りました。







写真中央の右側が飛行場です。

ジャッジ活動をしていると空を飛ぶことがないため、空からの景色が判りません。なるほど、こんな感じなのですね。それにしても、風が心地よい。




7月27日、エアショーと閉会式です。

UnlimitedとAdvanced、各カテゴリー6回の飛行が行われました。真冬のような寒さの中、競技開始を待ち続けたり(フィンランド)、暑さ、ハチ、雷雲に耐えながらジャッジしたり(チェコ)、いろいろなことがありましたが、今回は本当に天候に恵まれ、安定して競技が進みました。







ロシア製(?)ヘリコプター、3機編隊の演技。迫力!




〈動画〉 White Wingsによるグライダー2機編隊のフォーメーションアクロ
BreakしてRejoin、そして並んで着陸・・・。感動しました。




Extra 5機のフォーメーションアクロ。ルーマニアは日本より規模の小さな国ですが、航空文化に大きな差があります。高い技術を持つ飛行士がこれほどまでに多いとは思いませんでした。感服です。




アドバンスドカテゴリーの優勝はポーランドのパトリシアさん。女性が世界選手権でチャンピオンになるのは初めてのことだそうです。おめでとうございます!




アンリミテッドカテゴリーの優勝はハンガリーのトスさん。ハンガリー航空で旅客機の機長をしながら競技に参加しています。何度目の優勝でしょうか。おめでとうございます。




皆さん、帰り道もお気をつけて。またお会いしましょう。






こうしてジャッジラインで競技者の方々の飛行を見ていると、私も競技に参加したくなってしまいます。私ならこう飛んでみたい。こうしたらもっときれいに飛べるのではないか?と。




ありがとう、ルーマニア!
フランクフルトまで鐘尾さんとご一緒です。



実は、数年前にWGAC(またはWAGAC)に参加を考えたものの、Power(飛行機)とGlider(滑空機)の曲技飛行に大きな壁を感じ、参加を諦めてしまったことがあります。すぐに参加ができるわけではありませんが、まず訓練から始めてみようか・・・。私には本当に無理なことなのか。ひょっとしたら、練習次第で克服もできるのではないか。

この冬、初心に返って訓練に行ってみます。




2019 WGAC / WAGAC 1




2019年、第22回WGAC(World Glider Aerobatic Championship、世界滑空機曲技飛行選手権)そして第10回WAGAC(World Advanced Glider Aerobatic Championships、世界アドバンスド滑空機曲技飛行選手権)に、FAIジャッジである鐘尾みや子さんのアシスタントとして向かいました。場所はルーマニアのデヴァ。ルーマニアは初めてです。



22nd FAI WGAC / 10th FAI WAGAC https://wgac2019.ro/




フランクフルト国際空港

ルフトハンザ航空の飛行機がたくさん。



7月15日早朝、サンフランシスコ国際空港から出発。シカゴでフランクフルト行きに乗り換え、ルーマニアのティミショアラ空港へ。目的地のデヴァまでは車で向かい、合計でおよそ24時間の行程です。




ルーマニア ティミショアラ空港

目的地のデヴァは車で2時間ほど。レンタカーを借りて出発です。




デヴァ飛行場




数日前から練習が行われていて、参加者は準備が整った様子です。




今回もチーフジャッジとして参加のピックさん。
まずはジャッジセミナーでルールの見直しです。




開会式 

「ダウンタウンに行けば判る」という言葉を信じて行って、少し遅刻してしまいました。




アドバンスド部門に参加の酒井隆選手。唯一の日本人参加者です。
左はFAIジャッジの鐘尾みや子さん。私のコーチでもあります。

そして、かわいらしい子がプラカードを持ってくれました。暑いのにありがとう!




開会式の後はパーティーです。酒井さん、ポーランドチームの皆さんと。




ビールでほろ酔いです。明日は競技1日目。皆さんおやすみなさい。




7月18日、0845。準備が整った様子です。競技開始です。




初日の最高気温は26℃程度でした。日傘のお陰で快適。
鐘尾さん、よろしくお願いします。




お昼休み。曳航機を見に行ってみました。

黄色い飛行機はポーランド製PZL-104「Wilga(ウィルガ)」。可愛らしい形で人気ですが、アンダーパワーで上昇力が低く、10分ほど「遊覧飛行を楽しむ」ことになるそうです。







ふむふむ。




 遠くに見えるのは酒井さんです。おつかれさま!

ジャッジに配られるスコアシートには選手の番号のみが書かれ、名前はありません。どの競技者が飛行しているのか、判定に先入観が加わらないようにするための配慮です。




酒井さんはポーランドチームの機体、Swift S-1をシェアしています。リトラクタブルのランディングギアを装備した単座機で、これを超える性能を持つ機種はまだないと聞きます。初飛行は1991年、徐々に機数が少なくなり、機体の確保が難しくなってきているそうです。そろそろ新型機が登場してもいい頃ですが。




ドイツチームのキャンプサイト。
参加したい・・・。




開始前に一緒にルールを見直します。




採点したスコアシート。限られた時間内に、可能なだけコメントも書きます。




朝9時から夕方6時まで、お昼休みを除いてジャッジラインに居続けます。
時にはスイカやアイスの差し入れもあります。うれしいです。




飛行場の横には踏切があります。列車の数は1時間に1-2本ほどですが、列車の10分-20分前から警報が鳴り始めるので、まるで開かずの踏切です。鳴っているのに気づかなくなるほどにうるさいです。




線路はデコボコです。脱線しないか心配・・・。大丈夫かな?