2017年6月8日木曜日

Challenger IIIと空の旅

少し時間が経ってしまいましたが、先月のTeam Oracleの様子を載せてみます。




おはようございます、フロリダ! アトランティック海を臨むきれいな景色ですが、 楽しんでいる時間はありません。早速、空港へ出発です。




昨夜の飛行機でここフォートローダーデールに到着しました。ボスのエアショーの終了後、彼の飛行機を次のエアショーの会場まで運びます。




SkytypersのT-6。会場が空港から離れているリモートショーのため、彼らの飛行が見られませんでしたが、着陸前に編隊飛行で少しパフォーマンスをしてくださいました。楽しかったです。





飛行前の準備をするSean D. Tucker。




出発! カリフォルニア州では見られない景色がうれしいです。




5月初旬ですが、この高度でも少し寒さを感じます。防寒対策をしてきてよかったです。




次のペンシルバニア州ピッツバーグはもうすぐ。

「お前たち、どこかのエアショーに行くのかい?」 Team Oracleの飛行機はどこでも人気です。




去年からTeam Oracleのコーディネーターを行っているジョンさんは、今回初めてのパフォーマンスフライトを行いました。




Fly like an eagle!
おめでとう、ジョン!(左から3人目)




アメリカ空軍のThunderbirdsの演技が始まります。素晴らしい飛行でした。




そして次の会場へ。




ニューヨーク州ファーミングデールにやってきました。今夜のホテルは、2000年から2001年に勤めていたNY州立大学の訓練センターの隣でした。




State University New York Farmingdale、Aerospace Training Center

16年経っても変わらないように見えます。




あの頃はDA20-A1、Katanaを主な訓練機として使用していました。今はPA-28-161、Piper Warriorが活躍しているようです。




生活は最低ラインぎりぎりの、生き延びることで一杯の大変な1年間でした。




思い出もここまで。仕事に戻ります。 ボスの飛行機の準備は完了。スタンバイです。








この空港は会場から離れていて、彼の飛行を見ることはできませんが、こうして近くで見ようと多くの方がやってきていました。どこでもスーパースターです。




予備燃料タンクを取り付け、燃料と荷物を入れて、ハドソン川を越えます。さようなら、ニューヨーク。




今のところは天気が大丈夫ですが、この先の天気が気になります。慎重に行きましょう。




雷雲に阻まれて、今日はここペンシルバニア州ブラッドフォードで一泊です。ビールの時間です。




ビアタイム終了・・・。さて、明日はどうやって目的地へ行きましょうか。現実に戻ります。




翌朝。天気は朝には回復する予報でしたが、この通りです。




この小さな空港にも旅客便がきていました。Cessna C-208B、 Grand Caravanです。




Southern Airwaysのカウンター。小さいけれど、エアラインターミナルです。




何と、ブラッドフォードはライターで有名なZippoの工場があるところでした。

Zippo https://www.zippo.com/




Zippoのライターは日本でも愛好家が多いです。煙草を吸う友人は皆必ずZippoを持っていました。




私は存じませんでしたが、Case Knifeという会社もここブラッドフォードだそうです。小さいですが、歴史がある町でした。

Case Knife http://www.wrcase.com/




いろいろなところに降りるものの、残念ながらその土地を楽しむことはまずありません。ひたすら天候待ちです。




午前11時。雲が少し切れて離陸しました。後はもう大丈夫です。




IFRの飛行が可能な飛行機なら何ということはない行程も、装備が限られる曲技飛行機では常に大冒険です。




オハイオ州ピクア。目的地に到着しましたが休んでいる暇はありません。予約したエアラインに間に合わせるため、すぐに出発です。




時間に間に合うでしょうか? でも、そんなことはどうでもよいことのように思えます。今はこうして無事に大地に戻れたことで感謝の気持ちで一杯です。お疲れさまでした。

2017年5月18日木曜日

Landing Practice in a Pitts S-2S




八尋さんの友人がお描きになった、愛機Pitts S-2Sの絵をいただきました。新しいワイドブレードのMTV-9プロペラの特徴もしっかり再現されています。




ありがとうございます。大切に格納庫に飾ります。






楽しかった八尋さんとの一週間も過ぎて、ボスのエアショーパイロット、Sean D. Tuckerからの次の課題を与えられました。

エアラインも飛行学校も、どこも人手不足と聞かれますが、我々も状況は同じのようで、今年はボスのエアショーチーム、「Team Oracle」(https://www.oracle.com/corporate/teamoracle/index.html)のChallenger IIIのフェリーフライトに駆り出されることになりました。まずは、Challenger II(Seanが2009年まで使用した機体。現在は予備機として活用。)の離着陸訓練を100回終えるようにとのことです。




Challenger II

予備機のChallenger IIは、基本的にはPitts S-2Sを大幅に改造した機体です。出力を400HP+に増加し、主翼はエルロンを計8枚装備したWolf Pro 8 Wings、曲技飛行性能を向上させています。


















Challenger IIは改造と調整を徹底的に行われたPitts S-2Sで、一般に市販されているPitts S-2BやS-2Cよりも飛行しやすい印象です。しかし、この機体で難しいのは着陸です。

タイタニウム製の円筒形のメインランディングギアはスプリンギーな特性で、神経質なほどに繊細な着陸が求められます。通常のPtts S-2B/Cが1 foot(約30 ㎝)毎に滑走路に近づけて接地させるとすると、この飛行機の場合は1 inch(2-3 cm)刻みと言えるでしょう。三点着陸ではランディングギアのアライメントの関係で暴れてしまうため、接線着陸で慎重に滑走路に接地させます。




それでは、いざ離着陸訓練へ!




<動画> Wheel Landing Practice Pitts S-2S

日英両語で動画を作成してみました。着陸操作では「速度を保て!」と訓練中に厳しく伝えられます。確かに、加速性能の低い大型機やジェット機では、それは重要なことでしょう。でも、対気速度を保っていても着陸が上手く決まらないことも多いものです。何か欠けているとすれば、それは何なのでしょうか。




I love crosswind!

横風の練習もするべきですね。今日はNew Coalinga空港(C80)にやってきました。滑走路12-30に対し風向きはいつも020°-040°、完全な設計ミスです。今日も15KTS+で順調に吹いています。




<動画> Crosswind Practice Pitts S-2S

動画には残しませんでしたが、実は最初の3回は連続でGo-aroundしました。Go-aroundを危険なこと、恥ずかしいことと考えてはいけません。Go-aroundは常に最善の選択肢です。




Challenger III

見た目はほぼ同じですが、設計の段階からすでにPitts Specialではなく、我々は「Bi-Plane」と呼んでいます。Pitch方向の静安定はほぼ中立で、編隊飛行や曲技飛行はよいとしても、着陸時の接地操作が極端に難しい飛行機です。




Sean D. Tucker(中央)とファンの皆さま


ボスの大切な飛行機を、安全第一で、慎重に運びます。今年もSean D. TuckerとTeam Oracleの活躍にご期待ください。

2017年5月13日土曜日

夢に向かって


昨年8月にPitts S-2Cで曲技飛行訓練を行った八尋さんが、再び訓練にいらっしゃいました。お元気そうで何よりです。




八尋さんは海上自衛隊で飛行教官をされています。ご一緒できて光栄です。




曲技飛行訓練と並行して、今日は離着陸訓練を行います。では行きましょう!




King City空港のRunway 29を離陸して、左回りに飛行します。





<動画> Pitts S-2C 離着陸訓練

Pitts Specialの着陸進入は、人によって考え方が様々です。でも、私のモットーは「想定できるどのような状況でも、また最悪の事態に陥っても、無事に着陸が行えること」で、ここは曲げることはできません。今回も様々な状況を想定して離着陸を行いました。




Nice Flight!




私はこれまで、悩みながら、迷いながら、人の倍の時間をかけて飛行技術を習得してきました。飛行すること、乗り物を操ることなどに長けた方、そして習得技術の高い方は時折出会いますが、八尋さんもその一人のようです。




1週間たくさんの飛行を行いました。お互い、夢に向かってひたすら進みましょう!