2015年10月30日金曜日

2015 Livermore Open House and Air Show フォトアルバム


写真撮影: Richard Jones氏




写真撮影: Richard Jones氏




写真撮影: Richard Jones氏 




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏 




写真撮影: Richard Jones氏 




写真撮影: Richard Jones氏




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: Richard Jones氏 




写真撮影: John Krzesinski氏




写真撮影: John Krzesinski氏




 写真撮影: John Krzesinski氏

撮影してくださった、Richard Jonesさん、John Krzesinskiさん、ありがとうございました。



自画自賛で申し訳ありませんが、改めて写真を見ると、Smokeの量が素晴らしく、未熟な飛行を引き立ててくれています。ボスのSeanの飛行機もSmokeが多く華やかですが、それに劣らない出来栄えにとても満足です。

彼の飛行機のように、たくさんのSmoke Oilを積み、流量を限界まで多くして大量に噴出させれば、もちろん発生するSmokeは多くなります。ただ、燃え残ったSmoke Oilの機体への付着も多く、彼の飛行後はいつも機体がSmoke Oilまみれです。ただ単に流すだけではSmokeの量は期待するほど増えませんから、Smoke Oilの燃焼効率も考えなくてはいけません。






このPitts S-2SのSmoke Oilの使用可能搭載量は6.5 Gallons。見栄えを考慮した上でのSmoke Oilの最低流量は毎分約0.6 Gallonとされています。私の飛行は上空での開始から着陸して滑走路を離れるまで10分で組み立てており、実際のSmoke Systemの使用はおよそ8分から8分半。調整後の流量は毎分約0.6 - 0.7 Gallonで、飛行終了後に約1 Gallonが残る計算です。

少ない流量の割にはSmokeが非常に多く、対してSmoke Oilの機体への再付着もとても少なく仕上がりました。これはSmoke Oilの燃焼効率が高いということなのでしょう。Redfox Airshowsは補助してくださる方を伴わず、単独での移動と参加を前提にしていますから、汚れが少ないことは助かります。練習飛行以上に時間を費やした結果の、Smoke Systemの高い完成度にとても満足です。

2015年10月22日木曜日

陰の功労者



今年もCIVA(Commission Internationale de Voltige Aérienneの略、FAI Aerobatics Commissionとも表されます)の会議が始まりました。今年の開催場所は、ハンガリーのブダペストです。今年も日本のCIVAの副代表である鐘尾みや子さんが出席し、さらに青山直子さんが同行し、補佐をしていただけることになりました。




CIVAとは、FAIの傘下にある曲技飛行競技を統括する部門です。毎年10月から11月に行われる会議では、各国から多くの議題が提出され、時に順調に、時に論戦が続きながら行われます。曲技飛行競技で、特に世界選手権で日本人競技者が優位に立つためには、日本の代表者がCIVA会議に出席することは非常に大きな意味を持ちます。




国際団体の会議ですから、当然のことながら使用される言語は英語です。私はアメリカに永住して今年で16年、それ以前の滞在も含めれば18年はこの国に住んだことになります。おそらく私は元々の言語を司る能力が弱く、会議の進行に追従することにはいつも苦労をさせられます。普段英語に浸っている私がこのような調子ですから、日本に在住されている方が単身でこの会議に挑むことは、さらに大変な労力となることでしょう。ヨーロッパ圏の他の国々でも見られるように、少なくとも2人体制でこの会議への参加が、曲技飛行競技を真剣に考えるのであれば、今後も毎年続けられるべきです。




数年前、IAC(International Aerobatic Club、米国内の曲技飛行団体)のプレジデントをされていた方が、会報でこのようなことを書かれていました。


「プレジデントになってから数年、本職の時間の前後はほぼIAC関連の業務に時間を費やしている。昼夜の連絡はもちろん、深夜もメールだけでなく、緊急の電話がかかることも多い。報酬と言えるようなものはなく、会議への出席や、全米選手権、世界選手権が国内(米国内)で行われた場合の交通費や滞在などの実費、そしてわずかな日当の支給があるだけだ。それでも、私は曲技飛行を愛しているから、曲技飛行を愛する会員のためにも続けたいと願っている。」 (記憶を頼りに意訳し、多少の脚色を施しました。)


現在のところ、日本からのCIVAの会議の出席に当たり、NACから支給される補助金額は1人分の実費のみ、20万円が上限となっています。開催国はほぼ毎年がヨーロッパであり、日本から参加となると、交通費と参加費ですでに上限を超え、超えた分は自費での参加となります。私も過去に2回オブザーバーとして参加しましたが、全額が自己負担での参加は、肉体的だけでなく、金銭的にも大変な苦労がありました。




日本で曲技飛行の話題となると、世界曲技飛行選手権や国内の曲技飛行競技会と、参加する競技者についてがほとんどでしょう。日本人競技者が世界選手権で活躍するためには、日本人曲技飛行競技者を育成することはもちろん重要ですが、残念ながら国際団体であるCIVAの活動に参加することに関して、その重要性が語られることはありません。曲技飛行競技活動を真剣に考えるのであれば、積極的に参加して、日本に有利な方向に向けていかなくてはならないのです。

ヒーローである曲技飛行競技者が活躍する陰には、人知れず活動する功労者があること。過去10年に渡る参加でCIVAの中で地位を確立し、多忙の中、今年も会議に参加されている鐘尾さん。そして同行していただけた青山さん。残念ながら、上に示した額以上の補助をするシステムはまだ見当たらず、今回も寄付という形で参加させていただこうと思います。わずかではありますが、どうぞよろしくお願いします。

2015年10月17日土曜日

Go east



Airshowも競技飛行も、私の今年の活動は終わりましたが、ボスのAirshowはまだ続きます。「お前の予定は大丈夫なんだよな?また俺の飛行機を運んでくれるんだよな?」 by Sean。今回は大丈夫です。お任せください。

10月恒例のSan Francisco Fleet Weekは大盛況だったようです。ボスの飛行後、Ferry Tankを取り付けて、燃料を満載して、荷物を押し込んで。次のAirshow会場であるGA州(ジョージア州)のPeachtree Cityへ、Piper Senecaと共に出発です。Peachtree CityはAtlantaの近くの町で、3日あれば到達できる計算です。




Edwards空軍基地周辺の飛行禁止空域は、まれに飛行可能なことがあります。私もFedEx Feederの飛行で、よく上空通過を許可されました。これで5分くらいは節約できるでしょうか。




駐機場に大きな飛行機が見えます。B-52?




You are cleared to maneuver.

GS(対地速度)140KTS。向かい風でなかなか速度が出ません。退屈になったので、Leadの後をうろうろしてみます。




Step down・・・




Step down・・・




Cross under to the right・・・




Steady・・・






流れる時間が3倍くらいに加速し、編隊飛行のよい練習にもなります。




途中から仲間がExtra 330SCを運び、3機での編隊飛行になりました。 




「どうだ、Pittsよりもこっちの方がいいだろう?」 どうでしょう?数字上の飛行性能は確かに素晴らしいのですが、誰にでも世界チャンピオンになれる、World Champion Makerには興味がありません。




記念撮影




イヤー、ベイビー!

いつもローテンションですから、真似したところで別に気合が入るわけでもなく。Peachtree City空港まであと2時間、またFormation Maneuversでもして時間を潰します。






Peachtree City空港でのAirshowは10月31日から11月1日です。Blue AngelsやMike Goulianなど人気のPerformerが来訪し、大きく賑わうAirshowになりそうです。お近くの方はぜひどうぞ。

The Great Georgia Airshow: http://thegreatgeorgiaairshow.com/


私は一度King Cityに戻り、お客との訓練飛行と、Pitts S-2Sの整備作業を始めます。Fuselage部のFabric交換、Rudder Surfaceの大型化、作業が盛りだくさんです。

2015年10月9日金曜日

2015 Livermore Open House & Air Show

 


Salinas空港でAirshowが行われた翌週は、Livermore空港の「Livermore Open House & Air Show」に向かいました。10月3日、土曜日の一日限りの入場料無料のイベントです。

このBlogでもお伝えしていましたが、ここLivermoreには2005年から2013年まで約8年生活し、私が連続して生活した町としては故郷の神奈川県に次いで2番目に長いところです。交通機関も整い、日本食も身近にあり、とても生活しやすいところでした。


Livermore Open House & Air Show:
http://www.cityoflivermore.net/citygov/pw/public_works_divisions/airport/openhouse/default.asp




Livermore空港は、普段から飛行訓練の小型機や、Business Jetなどの往来で忙しい空港ですから、Air Showを行うには工夫が必要です。11:00から12:00、14:30から15:30と、2つに区切って行い、間の昼休みに通常運用して離着陸をさせ、WarbirdsのFly byや遊覧飛行が行われました。




私の出番は11時からのParachute Jumpの直後となりました。Air Boss(Air Showの進行を司る責任者)の指示を受けて出発です。
 写真提供: Richard Jones氏




写真提供: Richard Jones氏




写真提供: Richard Jones氏




写真提供: Richard Jones氏

3,500ft AGLからのAir Startが私の通常のRoutineですが、空域の関係で2,500ft AGLが上限となっていました。また、Boxの幅も800ft弱しかなく、収めるために少しRoutineを工夫が必要でした。

現在の私のSAC Card(Statement of Aerobatic Competency)はLevel 3、最低飛行高度は500ft AGLです。最低高度を守って安全に飛行することはもちろん、位置も全体の高度も正確に守ることができ、いい飛行だったと思います。来年には250ftの最低高度であるLevel 2に上がりたいものですが。




<動画> Redfox Airshows Aerobatic Performance 20151003
撮影: Eiji Kasahara氏


休日というのに、友人のKasaharaさんがいらして、飛行を撮影していただけました。当然のことながら、自分の飛行を外から見る機会はなかなかありません。機内の景色から自分が考えている飛行と、外から見える動きがこんなにも違うのだと気付かされました。Aileronの動きが硬いのか、停止時に主翼が振れているのが反省点ですが、性能も体力も余裕がありましたから、まだ改良が可能です。いい資料を本当にありがとうございました。




お越しいただいてありがとうございます。
写真提供: Eiji Kasahara氏




私と一緒に飛行したお客や知り合いが駆けつけてくれました。お元気そうですね。
写真提供: Eiji Kasahara氏


午後の部でも飛行したかったのですが、時間も限りがあり、私の出番はこれで終わりです。観客の方々に飛行機を案内したり、写真を撮影して過ごします。




ERCO社製Ercoupe、勢ぞろい。




屋台も賑わっています。まだ12時ですが、ビールを飲みたくなってきました。




CubCrafters社製のCarbon Cub




RC機は地上展示のみでした。曲技飛行を見てみたかったです。




North American P-51 Mustang

Livermore空港はSFに比較的近く、空港も広いため、Warbirdsが多く駐機しています。






2005年から2013年まで、長い間お世話になったAttitude Aviation。

「やはりお前は曲技飛行競技者だな。Rollがとてもきれいだったよ。」と社長のRich Perkinsさん。競技会でも私のRollはきれいだと褒められますが、それはRudderの使い方です。Rudderを使わなくてもRollはできますが、使うと使わないでは差は歴然です。しかし、あのRollの技術を私に教えたのは、Richさん、あなたですよ。




懐かしいAttitude Aviationの飛行機たち。




同じくAttitude Aviation所属のPiper J-3 Cub。これから遊覧飛行です。




懐かしい音です。




いつもお世話になっていた燃料トラック。




WWIIのJeepでしょうか。格好いいです。




私もJeep Wranglerが欲しいのですが、今はPitts S-2Sで精一杯。がまん、がまん。




Aerobatic Boxの端に置かれたMarker。競技会のBox (3280ft X 3280ft、1000m X 1000m)の飛行に比べ、5200ftの滑走路の長さを全て使えるここLivermoreでの飛行は気楽です。




午後の部が始まりました。ここLivermoreをBaseに活動するJacquie Wardaさん。




午後はさらに人が多く、総勢8000人が訪れたようです。小さなイベントですが、入場料は無料です。また来年もどうぞ。




競技仲間も応援に来ていただけました。
写真提供: Richard Jones氏




Vicky BenzingさんのBoeing Stearman。450HPに出力を上げた機体は迫力です。






Livermore Open House & Air Showは、毎年10月の第1土曜日に行われますから、来年は10月1日ということでしょう。気になるのは、US National Aerobatic Championshipsと、先週飛行したCalifornia International Airshow Salinas、そしてここLivermoreが重なりそうな気配があることです。

曲技飛行競技を行ってきた方が次第にAir Showの飛行に移ってしまうのは、予定が合わないということが理由にあるのでしょう。飛行可能なAir Showが数多くあるのなら選択も多くありますが、無名の私にそれはありません。悩むところです。




写真提供: Eiji Kasahara氏


今年は2回の競技会、3箇所のAirshow会場で飛行することができました。何よりも、5月のAOPA Fly Inで、Airshow Performerとして初めての飛行が行えたことは大きな飛躍となりました。

来週はTeam Oracleの仕事も再び入り、私自身の今年の活動はこれで終わりです。これよりPitts S-2Sの整備と改修作業を始め、来年の活動に備えます。来年はさらに充実した一年になるよう、気持ちを新たにしてがんばっていきます。




写真提供: Satoshi Ikeda氏


Redfox Airshowの活動を応援してくださった皆様、ありがとうございました。また来年、Airshowの会場でお会いしましょう。