2013年11月27日水曜日

Smoke System作業 継続中


Smoke Oil Tankの自作は諦め、既製のFuel Tankを流用することにしました。10 in X 16.5 inの5Gallon Tankです。どうやら問題なく収まるようです。



ここに付いていたBatteryは操縦席後部へ移設することになっています。不要になったBattery取付用のTrayを取り外します。



久しぶりにHigh Speed Cutterの出番です。離れの格納庫なので、小型のCompressorを職場から借りました。感謝です。



Batteryの移設先はどこにしましょう。CertifiedのPitts S-2BのBattery取り付け部を参考にしたかったのですが、座席の構造から無理があることがわかりました。Fabric(羽布)が隣接しているため、接触しているSteel Tubeへの溶接もできません。空間は十分にありますが、思った以上に制限があります。



思い切って、溶接作業と兼ねて、胴体のFabricの張替えも行うか…いや、そこまでの大作業にはしたくありません。Batteryを小型化して、別のところに取り付ける案が良さそうです。さて、どこにしよう。



農薬散布用のBell 47ヘリコプターの整備をする隣の会社から、金属製のClampをいくつかいただきました。溶接せずに取り付けができ、場所の自由度は上がります。いくつかの案が挙がりました。しばらく悩むことにします。

2013年11月22日金曜日

The World On Time



西海岸にも冬の雨季がやってきました。雲が増え、時折雨が降り、ここKing Cityも夏とは違った顔を見せるようになっています。まだ飛行できないほどではありませんが、練習空域に雲が広がる中、訓練生を誘導し、雲を避けながら曲技飛行訓練をするのは神経を使います。




それでも、MinimumぎりぎりのLow IMCの滑走路に計器進入したり、嵐や上空のIcing Condition(着氷が起こる状態)の中を飛行しなくてよいのはほっとします。思い出せば、2007年から2011年にかけて3年ほど、私は貨物輸送の大手であるFedExの、支線を管轄する「FedEx Feeder」で飛行していました。




そこで使用していたのは、Cessna C-208B、通称「Grand Caravan」の貨物機型である、C-208B Super Cargomasterです。小型単発飛行機でありながら、広い荷物室を持つこの飛行機は、喩えるなら空の4トントラック。競合他社が使う、Piper PA-31 Navajoや、Beechdraft King Airなどの双発機に比べ、単発機からのコストパフォーマンスに優れる飛行機で、短距離離着陸性能と運動性能に優れ、操縦の楽しさがありました。




どんな飛行機でも何かしら弱点はあるものですが、このCessna C-208各種の最大の敵はIcingです。Deicing Bootsが全ての翼前縁を覆い、着氷を取り除くようになっていますが、作動させても完全に取り去ることはできるものではありません。通常の飛行高度である7000-13000ft MSLは、悪天候時にはIcingに最適な状況があり、また巡航速度が160-170KTSと遅いことから、Icingの恐怖もずいぶんと味わいました。延々と雨雲の中を飛びながら、高高度を飛ぶ旅客機をうらやましく思ったものです。




FedEx Feederの3年間は、それまでの曲技飛行教官としては得ることのできない、貴重な経験を得ることができました。と同時に、そこでの飛行を助けてくれたのは、これまで曲技飛行を通して築いてきた、飛行機操縦技術であったとも言えます。




こちらの身軽さを期待してか、ATC側もまれに面倒な要求をしてきます。もちろん、断ることもできますが、飛行機にそれを行う性能があり、自身に十分な技量があり、また合法で社内規定にも違反していないなら、交通の円滑化を求めて努力はあるべきでしょう。

低速での急旋回や、Short FinalでBETA Rangeで急減速させ、短距離で着陸を終えるなど、一見Riskyな飛行も、今飛行機がAOA(迎角)のどの領域にあるのか、荷重がどの程度発生しているのか、Yawingの発生や解消など、情報を計器に頼らずに得て飛行する技術を持つことで、安全性を最大限に持って行うことができました。曲技飛行訓練は、このような水平直線飛行の分野でも、安全性の向上に非常に有効です。




早朝から夜までと、長い一日が続く日々でしたが、多くの貴重な経験もたくさんできました。それでも、私の生きるところは曲技飛行でしょう。雲の隙間から見える上空の飛行機を見て、少し昔の思い出が出てしまいました。



以下、飛行中に撮影した動画をいくつか。


Cessna C-208B Engine Start
搭載しているのは、最大出力675 SHPの、Pratt and Whitney Canada社製 PT-6-114Aです。


Santa Maria空港 Visual Approach Runway 30 


Los Angeles国際空港 ILS Runway 24L
ILS 24LでApproachし、滑走路を視認したらSide stepで隣のRunway 24Rに着陸します。

2013年11月19日火曜日

North American AT-6D



職場にT-6がやってきました。AT-6Dという、元US Air Forceの上級訓練機です。話すと長くなりますが、この機体で何か計画しているようです。



Warbird(大戦機)のInstructorをされている、Dougさんを招いての座学。



塗装用の格納庫がこのT-6の住家になりました。
今後の塗装作業はどうなるのでしょうか・・・。



飛行前点検を説明してくれています。



訓練が始まります。
今日の一番乗りは誰でしょうか。



離陸出力の2,200RPMでは、Propeller先端が音速域になり、周囲に凄まじい音が響きます。PittsやExtraも騒々しい飛行機ですが、さすがにこの飛行機ほどではありません。人々からの苦情がなければいいのですが。


「それよりも、ExtraでUnlimitedの訓練をさせてもらった方が嬉しいのだけれど・・・」と、当初は興味のなかった飛行機でしたが、実際に乗ってみて気に入りました。離着陸などの低速での感覚は、重い機体と大きな慣性からStearmanやWACO YMFに似ていて、高速での曲技飛行などは、敏感で素直な舵から、軍用機らしい飛行を見せてくれる飛行機です。

調べると、T-6の試作機が飛行したのは1935年。この飛行機はD型ですから、さらに多くの改良が施されているとしても、細かな気の利いた作りなど、とても70年前の飛行機とは思えない出来です。軍用機の職人的な作りにはいつも感動させられます。

2013年11月17日日曜日

バルティック海から

あまり荷物の空きはありませんが、スウェーデンで少しだけお土産を買ってみました。



第一希望の「タラコペースト」は見つかりませんでした。タラコのスパゲッティーが簡単に作れる優れ物だそうです。代わりに、エビ 、マッシュルームのペーストを手に入れました。でも本当に期待しているペーストなのか怪しいのですが。



キャビアです。と言っても、チョウザメのキャビアではなく、Cyclopterus Lumpus(ダンゴウオ)という魚です。ヨーロッパでは、魚の卵の塩漬けはキャビアと呼ばれるそうなので、安価であっても、これも立派なキャビアです。



試しに、マッシュールームでスパゲティーを作ってみました。残念ながら、思っていたような味にはなりませんでした。スウェーデン語の判る方、この製品の使い方をご存知の方、連絡ください。

2013年11月15日金曜日

2013 CIVA Meeting



2013年度のCIVA(FAI Aerobatics Commission: FAIの曲技飛行部門の委員会)の会議に、FAI日本副代表である鐘尾 みや子さんの補佐で、Observerとして出席してきました。今回の旅程は少し風変わりで、スウェーデンのストックホルム港から国際航路のフェリーに乗り、エストニアの首都タリンに二日滞在して会議、そして再びフェリーでストックホルムまで戻ります。西海岸からは、SFOーNewark-Arlanda空港(Stockholm)という道のりで、King Cityの部屋を前夜に出るところから計算すると、乗り継ぎも含め約30時間。ヨーロッパは遠いところです。




鐘尾さんは、CIVAの会議への出席することの重要性を唱えていらして、ほぼ毎年出席しています。FAIや各国の代表者とも親交があり、世界選手権でのJudge活動も含め、これまでの多くの努力が伝わってきます。




鐘尾さんがFAIの副代表となる以前は、日本からは会議に出席することはなく、会議の進行も、ルールの変更もなすがままでした。確かに、会議はヨーロッパやアメリカで行われますから、期間も旅費も嵩み、また外国語での会議も労力を要するものです。しかし、近年のように、選手が世界選手権やヨーロッパ選手権などに定期的に出場するようになると、日本が国として意見を伝えることは重要なことになってきます。




例えば、今回の議題の1つであった、「H/C Pilot(国の承認を得ず、個人として出場する)の選手権への出場権限の放棄」については、日本は反対したものの、賛成が多数を占め可決してしまいました。今後は個人で自由参加で世界選手権やヨーロッパ選手権などに参加することは許されず、必ずNAC(各国の航空スポーツを管轄する機関)による承認を得なければなりません。しかし、承認を得るためには該当するカテゴリーへの競技飛行に参加したという過去の経歴が必要となりますから、国内での競技会が限定される日本からの出場は非常に難しくなります。これだけでも、会議に参加するということがどれほど重要なのか、理解していただけるのではないでしょうか。




また、会議に出席するための金銭的な負担も解決が必要です。会議の進行に追従するだけでなく、意見を述べ、そして有利に導くには、1人での参加では限界があります。日本としては、費用の補助が認められるのは1人までとなっていますから、何らかの形で2人目の費用も捻出しなくては、継続した参加は難しくなることでしょう。来年はどなたかにObserverとして参加をお願いすることになりますが、2人での参加を続けていただきたいと思います。


 
 
 
今年の夏はフィンランドのオリパーへ、WGAC/WAGACのAssistant Judgeに行き、今回が私にとって2回目の北欧です。スウェーデンでは少しだけ観光をして過ごすことができましたが、一言で言えば、スウェーデンはとても素晴らしい国です。消費税が12%と高いので、買い物には不向きなところですが、駅、ホテル、スーパーマーケット、駅員も店員も、常にプロフェッショナルでした。支払いで戸惑っていても笑顔で教えてくれたり、隣のお客が手伝ってくれたり。日本にいる方々なら当然と思うかもしれませんが、アメリカから行くと感動に値します。まるで日本にいるような心地良さを感じました。
 
 

2013年11月11日月曜日

冬時間になりました



11月に入り、ここCA州も冬時間になりました。冬時間(正式にはStandard Time)という名前がありながら、現在のところ、使用されるのは11月初旬から3月初旬までの5ヶ月間です。電気を節約できるという利点があるようですが、10月も半ばを過ぎると、朝は7時を過ぎても暗いままで、反対に早起きに苦労します。確か、昔は10月下旬から3月下旬が冬時間だったように思いますが、その方が生活も楽ではないでしょうか。

仕事の合間にPitts S-2SのAnnual Inspectionと改良を施します。毎回思うところですが、Pitts Specialは外板の取り付けがとても時間がかかり、どんなに急いでも、少なくとも4時間は必要です。取り付けとなると、全体がゆがんでやり直しということもあって、翌日までかかることもしばしばです。



Smoke Oil Tankは計画を変更しなくてはならないようです。
Batteryを外して、ここに円筒形の5 Gallon Tankを取り付け、
Batteryは操縦席後部へ移動します。
 
 


この機会に、少々乱雑に施された配線も整理します。
各CylinderのEGT(Exhaust Gas Temperature: 排気ガス温度)の表示に差があるのは、
これが原因ではないでしょうか。



帰宅すると、9月の全日本曲技飛行競技会の、競技記録認定証が届いていました。
ありがとうございます。

こんな田舎のKing Cityにも、日本から郵便物が届くのか・・・と、少し嬉しかったです。

2013年11月1日金曜日

魔女の宴



今年もハロウィーンが無事に終わりました。この祭りが過ぎることを期待しているようですが、その通り、私はこのハロウィーンが苦手です。魔除けの意味を持っているとも言われますが、宗教によっては悪魔や魔女の宴とも言われます。気味が悪くていけません。

もし私に子供がいて、楽しそうにパーティーに参加しているのなら、一緒に楽しめるのでしょうが。最近は日本でもハロウィーン パーティーが盛んなようですから、仮に日本に逃げても、魔物から追いかけられるのでしょうか。嫌な世の中になりました。

魔女と言うと、グリム童話のヘンゼルとグレーテルを思い出します。これは子供の頃に私に植え付けられた恐怖そのものです。子供向けの童話というのに、何と言う残虐性。だからハロウィーンも苦手なのかと、納得です。




その点、先日飛行機の中で見た映画、Hansel and Gretel: Witch Hunters(邦題: ヘンゼル&グレーテル)はいい映画でした。原作の15年後を描いていて、大人になって戦う術を得た兄妹が、出所不明の銃火器で魔女狩りをします。私の幼少期に作り上げられた恐怖を取り除いてくれました。ありがとう。


Hansel and Gretel: Witch Hunters http://www.hanselandgretelmovie.com/




さて、それでは今日もPitts S-2Sの作業です。競技会の季節も終わり、来年に向けて、整備も含めいろいろな改良を施す計画です。12月初めの完了を目指して、その後は来年度のUnlimited Knownと、改良したFree Sequence、そして初挑戦となる4 minute Freeの練習飛行です。