2013年1月25日金曜日

Stall and Spin Awareness (試験版)

今日の練習飛行で、Spinの様子を撮影してみました。
曲技飛行競技のIncipient Spinの領域だけではなく、さらに現実的な、Fully Developed Spinの領域にまで移行したSpinです。
説明も加えて、何か参考になるような映像をと思ったのですが、想像していたものとは異なり、騒々しいだけの映像になってしまいました。

どうにかして音声も加えてみたいのですが、使用しているVideo Cameraには音声用Jackはありません。
どうしたものでしょう。
不完全な動画ですが、参考までにどうぞ。


Upright Normal Spins


曲技飛行や誤操作でもない限り、通常StallはUpright(通常飛行状態、Positive G下の飛行)で起きますが、この状態でSpinに移行する十分なYawing(Skidding)があると、Uprightで、かつNormal Spinが起こります。
Upright Normal Spinでは、Positive Gが存在し、Pitching、Rolling、そしてYawingの、3軸の動きが同時に起きています。
これが基本となるSpinの状態と言えます。


Inverted Normal Spins


Inverted(背面飛行状態、Negative G下の飛行)でStallし、その状態で十分なYawingがあれば、それはInverted Normal Spinとなります。
Upright SpinかInverted Spinかに関わらず、Spinの回転方向の判断には機首方向を視認することに注意します。

映像の上部を見て頂くと判るかと思いますが、先のUprightでのSpinでは、回転軸は機首下に隠れて視認できませんでした。
しかし、Inverted Spinでは回転軸が頭上(地上)に見えますから、ここを視認することで回転方向を逆に判断してしまい、回復できずに事故になることは多いようです。

Spinの回転方向の判断するには、左右の主翼の高低を見るでもなく、Turn CoordinatorやInclinometer(Ball)を用いるのでもなく、また踏んでいるRudderの方向を確認するでもありません。
VMCである以上、UprightかInvertedかに関わらず、Engine Cowlを通して前方を見て、ここで回転方向を判断し、回転方向とは反対方向のRunnder(ここでは左Rudder)を使用して、Spinから回復させます。


そしてLivermore空港へ。

Wheel Landing


今日もありがとう、S-2S。
今後も、曲技飛行競技だけに留まらない、現実的な曲技飛行の話題も交えて行きたいと思います。

4 件のコメント:

うえだ さんのコメント...

Spinですか、、、私らもSpinの話題からお付き合いが始まりましたね。

InvertedのSpinは見ていても訳が分りませんが、とりあえず前をみて、ラダーですね。 Opposite Rudder。

Inverted SpinのRecoveryはUprightで終わらすのですか? それともInverted? 動画ではUprightでしたが。

CFI-JAPAN さんのコメント...

おっと、Google Accountが使えるんだ。試して見ようっと。

てことで、This is a Test.

Yuichi Takagi さんのコメント...

CFI-Japanさん
話題になったSpinのいろいろです。
画像にはまだ改良の余地がありますが、とりあえず試しに載せてみました。

Inverted Spinから回復した後、Positive Gで上昇姿勢に移行するべきか、それともNegative Gで行うかはよく質問されます。
私はPositive Gで上昇姿勢に移行することが容易で効果的、かつ安全と考えています。

Inverted Spinから回復したときの姿勢は、Inverted状態で、おそらく地平線から70度から80度くらいの機首下げ姿勢と思います。
InvertedでDeep Stallにでもなっていない限り、Positive Gを用いて回復させる方が難易度も危険度も低いです。

曲技飛行機の翼型ならともかく、C-172の翼型と強度で、Negative Gでの回復はおそらく無理でしょうね。

CFI-JAPAN さんのコメント...

翼の強度か。それを忘れてた。まあ、私クラスじゃInvertになった時点でOrientationが怪しいからUprightの方が無難ですよね。