2018年4月19日木曜日

夢を描こう

REDFOX Airshows - 2018 Japan Tourのクラウドファンディングサイトは終了まで残り28日となりました。これまで65人の方々から支援をいただき、支援総額は1,780,000円、達成率は42%。プロジェクトページの訪問者数や滞在時間、購入率など、非常によい成績とのことです。今後もどうぞよろしくお願いいたします。






大空に夢を描こう! 日本の空にプロのエアショーを!
https://readyfor.jp/projects/REDFOXAirshows2018









Red Bull Air Raceはご存知でしょうか。2月に行われた第1戦のUAE(アラブ首長国連邦)アブダビに続き、今週420日(金)から22日(日)はフランスのカンヌを舞台にした第2戦が行われます。日本から出場する室屋義秀選手は去年念願のチャンピオンタイトルを得て、第1戦は最終的に2位の好成績で終えました。飛行機はとても高いレベルに仕上がり、素晴らしいチームメイトに恵まれ、この第2戦も大きく期待できます。






Red Bull Air Race(以下RBAR)は世界各国でTV放映が行われ、インターネットでの情報配信もあり、世界中で非常に高い人気を博しているスカイスポーツの一つです。現在の職場であるTutima Academy of Aviation SafetyにはRBARにレースパイロットとしての出場を夢見る方が世界中から訪れますが、ここ数年は日本からの問い合わせや訓練希望が増えています。これも、室屋選手の活躍があってのことでしょう。






RBARへの出場には様々な要求事項があり、まず第一に、現役の曲技飛行士であること、そして選抜にはアンリミテッドレベルの曲技飛行技術が求められます。さらに、チームを編成し、運営に向けてスポンサーを獲得するなど、曲技飛行士としての技量に加え、リーダーシップやビジネスマンとしての高い能力も重要です。飛行訓練を開始してから、準備も含めて、5年から10年の長期に渡る努力が必要です。






では、その夢に向かってどこから始めるべきでしょうか。まず、目標が高すぎるとその輪郭はぼやけてしまいますから、目標は手に届くところに設定してください。例えば、私たちは自転車で道をどう走っているのでしょうか。遠くを見るとまっすぐ走りやすくなりますが、細かく考えると、おそらく私たちは10m20m先を見て身近な障害物を確認する、そしてさらに遠くを交互に見て、行先を確認しながら走り続けていると思います。






仮にあなたの最終目標が「RBARにレースパイロットとして出場する」であれば、難しく考えずに、まずローカルの曲技飛行競技会に出場することを最初の目標にしてはどうでしょうか。そこまでに必要な期間は、飛行訓練の期間中の天候や、開催される競技会のタイミング、出場するカテゴリーの難易度にもよりますが、最短で2か月から3か月あれば可能と思います。思い描きやすい目標です。出場が初級レベルであってもそこは緊張感の漂う真剣勝負の場。苦しい訓練も、競技会を思うと元気も出てくることでしょう。






競技に出場して、そこで自分をまた見つめ直してみましょう。次の競技会が待ち遠しいと思えばまた挑戦する。でも、思っていたほどの魅力がなかったと感じる方もいることでしょうが、それもいいのではないでしょうか。代わりに、エアラインやヘリコプターなどの職業パイロットに魅力を感じたり、飛行機の世話をしてくれた整備士の仕事に興味が移った方もいるかもしれません。それも大きな収穫であると思います。






私の航空従事者としての出発点は、19924月、航空整備士を目指して、北海道千歳市の日本航空学園千歳校(当時)に入学したときでした。以来25年間、飛行資格、航空整備資格、飛行教育証明などを取得し、曲技飛行訓練を続け、少しずつステップアップをしてきました。もしあの時に数十年に渡る長期の目標を掲げてしまったら、私は途中で目標を見失って挫折したことでしょう。






今の私は25年前に私が夢見た存在に近いと思いますが、それでもまだ数多くの障害が立ちはだかっています。毎日苦しみ、もがきながら活動を続けています。しかし思うのは、例えば全ての目標を成就した30年後の私が昔を思い出したとして、一番楽しかった、輝いていたと、また戻りたいと思うのは今のこの時代ではないかと。夢を持ち、これからの未来に憧れ、それに向かって努力できる環境と情熱が今の私にはあります。とても幸せなことです。






人生は短く、しかし可能性は無限です。あなたに夢があるなら、憧れがあるなら、躊躇せず、まず身近な目標から始めてみてください。10年後、立派に夢をかなえたあなたにお会いすることを楽しみにしています。

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