2013年11月19日火曜日

North American AT-6D



職場にT-6がやってきました。AT-6Dという、元US Air Forceの上級訓練機です。話すと長くなりますが、この機体で何か計画しているようです。



Warbird(大戦機)のInstructorをされている、Dougさんを招いての座学。



塗装用の格納庫がこのT-6の住家になりました。
今後の塗装作業はどうなるのでしょうか・・・。



飛行前点検を説明してくれています。



訓練が始まります。
今日の一番乗りは誰でしょうか。



離陸出力の2,200RPMでは、Propeller先端が音速域になり、周囲に凄まじい音が響きます。PittsやExtraも騒々しい飛行機ですが、さすがにこの飛行機ほどではありません。人々からの苦情がなければいいのですが。


「それよりも、ExtraでUnlimitedの訓練をさせてもらった方が嬉しいのだけれど・・・」と、当初は興味のなかった飛行機でしたが、実際に乗ってみて気に入りました。離着陸などの低速での感覚は、重い機体と大きな慣性からStearmanやWACO YMFに似ていて、高速での曲技飛行などは、敏感で素直な舵から、軍用機らしい飛行を見せてくれる飛行機です。

調べると、T-6の試作機が飛行したのは1935年。この飛行機はD型ですから、さらに多くの改良が施されているとしても、細かな気の利いた作りなど、とても70年前の飛行機とは思えない出来です。軍用機の職人的な作りにはいつも感動させられます。

5 件のコメント:

CFI-JAPAN さんのコメント...

T-6ですか! 飛行人生を楽しまれてますね。良い所に居ると、良い事が有りますね。

(記事に無関係の事ですいません。不謹慎な疑問なんですが、好奇心が強くて。)
プロのご意見を頂きたいのですが、ロシアの着陸事故の動画を見ましたか? 90度で地面に激突してるの。 確かB-737だったと思います。

疑問に思ったのは、「どうやって90度ダイブ」にさせたの?です。 ピッチは90度で、Flight Pathは80度位とちょっと差がありましたけど。

旅客機で、夜間、そんな状態で90度ダイブ。 よほどの訓練を積んでないと90度ダイブも難しいのではと思うのですが、実際はどうなんでしょうか? 故意でも、そんなに簡単では無いですよね? 実際はどうなんでしょうか?

90度ダイブの経験が多い高木さんなら、90度の難しさのが分かると思い質問を書かせて頂きました。 旅客機に90度ダイブが分かる計器が有るのかも疑問で、夜間に外を参考にと言うのも疑問でして。 錐揉みでも90度は難しいかななんて考えます。

自殺やテロとしても、90度が不思議なんです。 私の場合は10度ぐらいのアプローチでも深く感じますし、30度を超えれば、真っ逆さまと錯覚してしまいます。

ロシア、墜落と検索すれば動画が容易に見つかると思います。時間が有れば、ご意見を頂ければと思います。

CFI-JAPAN さんのコメント...

それと、キャビアの味はどうでしたか?

長い人生の中で、3度だけ食べた事が有るのですが、毎回、味に大きな違いがあり驚いてました。

記事を読んで納得。魚が違ったんですね。

Yuichi Takagi さんのコメント...

上田さん
動画見ました。確かにすごい勢いで落ちてきていますね。

最近のSolid Stateの姿勢指示器なら、PitchもRollも360度の表示を行えます。曲技飛行を連続して行うと、途中で表示が止まったりしますが、緩やかな飛行ならほぼ大丈夫です。

90度という姿勢の出所がFlight Recorderからと、信頼できる数字であると仮定して進めてみます。というのも、仮に地上からの証言があったとして、夜間に、精確に、飛行姿勢を判定できるのかという疑問がまず上がります。曲技飛行競技の審判経験があれば別でしょうが、多くの一般の方は、飛行機が45度の角度で降下しても、「垂直に落ちてきた」と表現するでしょうからね。

さて、Flight Pathが-80度、Pitchが-90度ということは、AOAが-10度ということになります。時速450km(242Knots)の速度で―10度の迎角を得ると、どのくらいのNegative Gが発生するのでしょうか。私には計算することはできませんが、T類のB737なら、機体が一瞬に破壊するように思えますが。

話は外れますが、以前「Cessna 172で背面飛行は可能か?」という話題がありました。Airframeの構造やFlight Controlの設定が同じとし、しかしOilやFuel Systemに手を加えて、Negative G下でもEngineが運転できるようにした場合です。私は試したことはありませんが、答えはNOです。背面飛行を継続するには、少なくとも―1Gの飛行を継続できることが条件となりますから、Powerを維持できたとしても、ElevatorにそこまでのControl Authorityを持たないCessna 172では、-1Gを維持できずに次第に機首が下がっていき、放物線を描きながら地上に向かいます。

なぜできないような設計にしているのかというと、その必要がないからですね。曲技飛行を行う飛行機や滑空機では、+Gだけでなく、-G下でも高い飛行性能を求めて設計されています。機体構造には飛行に耐えられるように工夫が加えられますから、当然機体重量は増加します。しかし、Cessna 172は曲技飛行を行う(U類としての飛行は除外)飛行機ではありませんから、そのような構造を持つ必要はありません。使いもしない性能を持たせて性能を下げる必要はないのです。

これと同様で、旅客機が通常の飛行状態から、突然操縦桿を最前方に押し出したとして、-10度の高い迎角、つまり高い-G(-2~-3G?)を得ることができるのかと考えると、無理があるように思えます。ただ、これも「通常飛行状態から」と仮定した場合で、もし2000年のAlaska Airlines Flight 261の事故のように、Horizontal Stabilizerの故障があり、またAirframeが高いNegative Gに耐えることができたら有り得ることだと思います。

ここまでは-80度のFlight Path、-90度の姿勢があったということを仮定してでした。想像でしかありませんが、実際はFlight Pathが-80度近辺、そして姿勢が約-80度だったのではないかと思います。

結論付ける訳ではありませんが、私が思うのは・・・

Horizontal Tailへの着氷や、Horizonntal Stabilizer周りの故障が原因で、正常なPitch姿勢を保つことができなくなった。結果、Tail Stall、または機械的な原因でNose Diveとなり、急降下し、墜落した。Flight Pathが-80度なら、機体姿勢も-80度近くとAOAは低い状態で、放物線を描いた自由落下状態で墜落したということではないかと思いました。

どちらにしても痛ましい事故です。ご冥福をお祈りします。

Yuichi Takagi さんのコメント...

そしてキャビアですが、まだ試していません。どうやって食べたらいいのだろう?と。確か、日本ではこういう状況を、豚になんとかと言ったような気がします。

CFI-JAPAN さんのコメント...

高木さん、こんばんは。

キャビアの食べ方は、クラッカーの上にが一般的かも知れませんね。 それか、料理の上に飾りで置く?
私の場合、飾りにして食べた時は、何かサッパリ分からずに胃の方に流れていきました。
キャビア慣れしてないので、損をした気分でした。
それと、慎重に扱いすぎて、賞味期限を越えない様にね。 
私の場合、貴重な食べ物は大事に扱いすぎて、失念。そして賞味期限切れでゴミ箱・・・が多いです。


動画は何とも言えませんよね。90度、80度は私が動画を見て推測しただけです。
勝手に左から右に移動してると考えてのですが、考えるとカメラに対して真っ直ぐに飛行していたら90度には見えますので私の錯覚かもしれません。
でもでも、動画を見てるとLongitudinal Axisが地面とほぼ垂直でしょ? それが不思議で不思議で。
Flight Pathが80度と書いたのは、Longitudiinal Axisと移動方向に違いがあるので、適当に80度と表現してみました。
まあ、角度の違いが激突まで主翼は機体に付いていたとの証拠になるかなと思ったのです。

Transport Categoryの航空機がLongitudinal Axisを地面と垂直にするって、凄く不思議なんです。
高木さんとかが、Pittsで故意的に行うなら不思議には思えません。
自殺とかテロで故意的にするにしても、意識的に90度にするのは普通の操縦士じゃ無理ですよね。

「突然操縦桿を最前方に押し出したとして、・・・・・・無理があるように思えます。」
これが私の大きな疑問かな。
ご指摘のある様に「45度のアプローチで垂直に感じる」のが一般的だと思うんです。スキーの世界と言いましょうか。
素人の私には30度を超えたゲレンデは絶壁にしか思えません。
それを旅客機の操縦で再現するってのが考え付かないのですよね。
それで質問をさせて頂きました。

「Horizontal Tailへの着氷」ロシアと言う土地柄もあり、冬の初めでもあり、有りそうですね。(整備不良?)
「Horizonntal Stabilizer周りの故障が原因」 でTail Stallなら有りそうですね。
その考えで、Vertigoに陥りStall。で、Recovery中にSecondary Stallも可能性が有るかな。


結果として、あの画像で予測できるのは、故意よりもTail Failureって感じですかね。
この段階では情報も限られているし外部の人間は予測しか出来ませんけど、
まあ、故意の可能性は限りなくゼロに近いでしょうね。

これからも、宜しくです。