2014年7月5日土曜日

Ephrata空港 資料展示室




先週訪れたEphrata空港は、第2次大戦中はB-17爆撃機の訓練所として使われた空港だったそうで、ビルディング内に当時の写真や記念のプレートなどの展示がなされていました。小さな部屋ですが、展示品も多く楽しめます。




資料展示室 入り口








兵士の奥さんへの気持ちが赤い字で書かれています。家族を思う気持ちは国が違っても同じです。




Ephrata空港 撮影 1947年3月22日




第483爆撃隊
結成 1943年9月22日 ワシントン州イフラタ アーミー エア ベース
解散 1945年9月25日 イタリア ピサ














基地ではWAC(Women's Army Corps)として女性も多く従事し、運転手、事務員、メカニック、図書館職員、無線係などに就いたそうです。

“基地には2000人の兵士がいたけれど、そのうち女性はわずか100人だけ。一晩で10人とデートすることだってできたのかも。私はここイフラタで夫と出会って、そして幸せに結婚した。”







B-17の胴体下部の銃座は、敵弾に晒される危険な場所と聞いていましたが、これほどとは。銃座は機内からは隔離され、行き来はできなかったそうです。氷点下の厳しい寒さの中、長い作戦飛行を行うのは過酷な環境だったはずです。




いろいろなところに映画「Always」(1989年 スピルバーグ監督作品)のポスターがあるのはなぜ?資料によると、作品内のいくつかのシーンがここEphrata空港でも撮影されたそうです。山間地のコロラド辺りで撮影されたかと思っていましたが、意外でした。




Ephrata空港にはこの形の格納庫がたくさんあります。おそらく、第2次大戦中からの古い建物なのでしょう。まだまだ現役で活躍しています。






次に映画を見るときに確認してみよう。




Always (1989)

2014年7月3日木曜日

Apple Cup 2


北緯47度のEphrata。夏至に近いこの時期は、日の出と日の入りの場所がとても近いです。夜11時でも、北の空が薄らと明るく見えました。




競技2日目はあっという間でした。Unlimited CategoryのUnknownが最初に行われ、私は1番手。今回は4-minute Freeも開催されないようで、まだ朝の10時前だというのに、私のApple Cupは終了です。緊張から開放されて、ほっと一息。






貼り出されたUnknownと総合結果。1つのHZを除いて大きな失敗はなく、Unknownでは3位になることができました。総合では変わらずに4位ですが、今年度の初入賞です。




〈動画〉Unlimited Unknown 2014 Apple Cup

横風は予想より少なかったのですが、向い風が強く、Downwind側に流されてしまいました。目標が判らず、Vertical LineのRoll系で方向がずれてばかりの飛行でした。恐る恐ると飛行しているのがよく見えます。




表彰式 




カイ・ワンさんは3回目の飛行をとてもきれいに飛行して、2位を獲得。総合では4位から3位に上がりました。おめでとうございます。






Unknown 3位のメダルをいただきました。

2014年Apple Cupの結果はこちら  IAC Chapter 67 Apple Cup (https://iaccdb.iac.org/contests/433




翌朝。これから全ての飛行機を外に出して、帰り支度です。 




ありがとうEphrata空港。いい思い出ができました。
では帰りましょう。




何という造型。

OR州Smith Rock State Park  Official Website




OR州Bend空港(KBDN)で燃料補給。TASを稼ぐため10,000ft以上を飛行しました。上空は気温およそ2度C、寒くて参りました。




建物の間に見える景色。散歩に出かけたくなります。




高度を変えて巡航性能を調べてみました。最も経済的と思えたのは、10,000 - 12,000ft付近で、回転数 2100 RPM、吸気圧力 21 in-Hgの設定で、IAS(指示速度)が147 MPH(127 KTS)、計算するとTAS(真対気速度)が151 KTSです。燃料消費量は12.0 Gallon/Hourの設定で、EGTは1232度F。高高度でもMAPを保つCold Air Intakeの効果もあり、複葉機としては満足な性能です。




まるで隕石が落下した跡のクレーター。名前はそのままCrater Lakeでした。

Crater Lake National Park Official Website




遠くから見るMt Shastaは富士山を思わせますが、近くで見ると少しいびつです。ここまで来ると、もうCA州です。無事に帰って来れました。

Mount Shasta Official Website



次の競技会は8月29日から31日のDelano空港です。Engine CowlやPanelを外して、再び検査と改修作業です。今月末には作業を終えたいと思います。Pitts S-2S、お疲れさま。

2014年7月1日火曜日

Apple Cup 1




6月26日(木)から29日(日)まで、WA州Ephrata(イフラタ)空港で行われた曲技飛行競技会、Apple Cupに出場してきました。これまでも出場したいと思っていた競技会でしたが、飛行機を飛行学校から借りてとなると、現地までの往復だけで大変な金額になってしまいます。今の私には競技会に参加する環境が身近にある、このことに心から感謝しています。




1週間前までは安定していた西海岸でしたが、出発の前日から前線が来てしまいました。OR州内の飛行予定航路は天気が悪く、着陸予定だった空港の周辺はVisibility(視界)が3-5 SM、Ceiling(雲底高度)が1,500 - 2,000 ft AGL、小雨も降っています。さて、どうしましょう。




進路変更して50 Milesほど東側を飛行。多少は良好な天候ですが、雲が7,000 - 12,000 ftでOvercast。雲の下を飛行するか、上を飛行するか。降水のない上を選択することにしました。雨も着氷も避けられましたが、とてもここには書けない高度まで上がることになってしまいました。

RiskとNeedsを天秤にかけて飛行しましたが、このように山岳地をVFR装備のみの単発飛行機で、しかもAttitude Indicator(姿勢指示器)すら装備していない曲技機で、雲の上を飛行することは大きな間違いです。Loss of Power時に雲の中に入ってしまうことを考えると、選択肢はBail out(緊急脱出)しかありません。しかし、例え脱出に成功しても、地上には険しい山と森林が待っていますから、スカイダイビングの経験もほとんどない私が無事に降り立つ可能性はとても低いです。




乱立する積乱雲。鳴り続ける自身の中の警報。ただ言えるのは、このように荒れた天候では、Overcastがどこまでも延々と続くことはまずありません。30 - 50 Miles毎に雲の切れ間が見え、その周期と兆候を見ます。運よく、予想通りに到着地の前に雲の切れ間がありました。ほっと一息。




OR州Prineville空港(S39)で2回目の燃料補給。まだ雲が多い様子ですが、この先の天候は大丈夫です。




WA州に入りました。右手の先にはOR州Pendleton。友人の内海氏が日本代表選手として参加した2008年のWAACに、私は整備士として向かいました。あれからもう6年。懐かしい思い出です。




夕方5時。約700 Milesの飛行の末、Ephrata空港に到着。日没間際に少しだけ練習飛行ができました。地平線に目標物が少なく、精確な飛行は難しそう。明日からの競技が不安です。




お腹が空きました。テントを設営し終えて、これから夕飯です。向こうの格納庫にはシャワーがあります。とても快適なキャンプでした。ありがとう、Ephrata空港!




翌朝。格納庫内の飛行機を出して競技に備えます。 朝方の雨も上がって、どうやら競技飛行は大丈夫そうです。




Unlimited Categoryに参加の飛行機たち。他にGiles 200とExtra 300SCが飛行しました。




おそらく、唯一の中国人競技者、カイ・ワンさんはSportsman Categoryに参加です。Tutima Academyで何度か一緒に飛行したことがありました。がんばってください。




競技の総参加者は25人。楽しむように、のんびりと続きます。




1回目の飛行、Knownの結果は5人中4位です。真下の道や柵などが目に入ってしまい、実際のBoxの軸で混乱し、最後まで余裕のない飛行でした。しかし、前回の競技会で見られた失敗を克服することはできたように思います。




Ephrata空港の南東約8 Milesに迫るThunderstorm。すでに小雨が降っていますが、引き続き競技は続行するようです。




発達し、さらに近付いたThunderstorm

そう言えば、以前あるSNSで、「空港から数マイルにThunderstormがある。あなたが滑空機で飛行するのはどちら側?」というクイズが某飛行教官から出されたことがありました。飛行する方向と、そもそもの彼の訓練方針について大きな議論になり、そのやり取りは今でも時々笑い話に上ります。それは正にこのような状況ですが、これで本当に飛行に向かうという選択肢に到達することが疑問です。




午後になって発表された、Unlimited CategoryのUnknown。6番のDiamond Loopは練習したことがありませんが、前回の競技会でのUnknownに比べれば、飛び易い内容です。




夜10時。西の空もようやく暗くなりました。




あと少しだけUnknownの練習をして休むとします。お休みなさい。