2022年8月27日土曜日

大草原の飛行学校をたずねて

米国への帰国を明後日にひかえ、今日はブルックスという町へ出かけてみます。



アルバータ州ブルックスは、ここレスブリッジから車で約2時間のところにある、人口約15,000人の小さな町です。私の住むキングシティーと同じくらいの規模です。



ブルックス飛行場(CYBP)の入口です。



飛行場が見えてきました。


ここブルックス飛行場では、村上千代子さんとおっしゃる日本人女性がかつて飛行学校を運営され、私の知人もお世話になったことがありました。飛行学校は1994年に閉校し、村上千代子さんも引退されています。2011年にはお元気だったそうですが、今はどこにいらっしゃるか、私にはわかりません。村上千代子さんにお会いできるわけではありませんが、彼女の人生を紹介したBlogを拝見して、大草原の飛行学校を見てみたいと思い、出かけました。



カナダの青い空を飛ぶ ~女性パイロット・村上千代子物語~ (田中えり子氏著): https://cmtruth.exblog.jp/



Blogにも登場するターミナルビルディング。



大草原の中の飛行場。



比較的新しい建物ですが、テナントもなく、管理人も、誰もいませんでした。



ここで村上千代子さんたちはパーティーを楽しんだのでしょう。









100LL Avgasの給油設備は完備です。



・・・おや?



ここは村上千代子さんの格納庫です。





飛ぶ飛行機もなく。はるか遠くの草原をトラクターが行き来するのみ。

ただ、風が静かに吹いていました。





農薬散布の会社がここの唯一のFBOのようです。









村上千代子さんは、1930年横浜生まれ。空を飛ぶことに憧れ、日本を離れて、フランスで単独飛行を達成しました。そしてカナダに渡り、念願のパイロットライセンシーになり、その後はプロパイロットとして活躍し、このブルックスの地でたくさんのパイロットを育てました。



「・・・ほとんど人の来なくなったターミナルビル、そして飛行機の音のしない空を見ると、寂しさで胸がいっぱいになる・・・」



風だけが時を刻む、大草原の中の飛行場。私は草原に腰を下ろして、空を流れる雲を見つめました。Blogの一文を思い出して、私も少し切なくなりましたが、夢に生き、プロとして数々の仕事をやり遂げた村上千代子さんは幸せだったことでしょう。





愛猫のチャーリー君と一緒に、「次はどこへ行こう?」と相談しているような、そんな村上千代子さんの心を感じました。


さて、明日は米国への帰国の準備です。私の旅路はまだ続きます。




Blog版 カナダの青い空を飛ぶ ~女性パイロット・村上千代子物語~ (田中えり子氏著): https://cmtruth.exblog.jp/

Amazon Kindle版 カナダの青い空を飛ぶ ~女性パイロット・村上千代子物語~: カナダの青い空を飛ぶ ~パイロット 村上千代子物語~  | 村上千代子 田中えり子 共著 | 歴史・地理 | Kindleストア | Amazon

(注: Kindleなどの設定が完了していないのか、私は閲覧することができませんでした。購入前にご確認ください。)

2022年8月22日月曜日

ウォータートン レイクス国立公園の休日

 

「次のイベントまで時間があるから、観光に行きたいんだけれど。どこに行こうかな?」

「それならWaterton Lakesだよ。」

と紹介されました。ウォータートン レイクス 国立公園はレスブリッジから南西に車で約2時間。米国モンタナ州のグレイシャー国立公園と接する、美しいところです。



レンタカーのVW Jetta。いい車でした。



遠くに見えてきました。



入場料は21 CAD(約$16)。カナダでは、英語とフランス語が公用語です。


ところで、日本の公用語は日本語です。日本の道路標示には英語も併記されていますが、英語は世界的な共通語として納得できます。しかし、中国語と韓国語は日本の公用語ではありません。不要です。



「来てくれてありがとう! 俺たちに仕事をくれて感謝しているよ。」 by 係員

こちらこそ、すてきな一時をありがとうございます。





200-300mおきに止まって、景色を眺めます。



なかなか先に進みません。でもきれい!



ブラックベアー!



レッド ロック キャニオン



水の冷たさに触れる。



この水も、雪解けからさらに長い時間をかけて、ここを流れているのでしょう。



ビーバーマン クリーク沿いのトレイル。100mほど入りましたが、1人では危険です。帰ります。



人通りがあるところは安全です。ブラキストンの滝。



麓の町、ウォータートン パークで一休み。国立公園内ですが、町になっていました。鹿がいたるところにいて、人気者でした。





続いて、公園の南西にある、キャメロン レイクへ。



午後5時。係員もおらず、人もまばらでした。



「ここではグリズリーが頻繁に目撃されます。グリズリーは突然現れ、とても危険です・・・」


少し感じた寒気は気のせいではないのでしょう。引き返します。



再び麓の町へ。





整備が行き届き、レストラン街も宿も揃う、観光地でした。



私のことを全く気にしない鹿の夫婦。



テントでキャンプをしたいところですが、装備もありませんので、今日はここで車中泊です。



アッパー ウォータートン レイク



 星空がとてもきれいでした。おやすみなさい。



翌朝。昨日のキャメロン レイクへ。

「お父さん!そんなに遠くに行きたくないよ!」 でも、楽しそうですね。



地図を見ると、この湖の南端に米国カナダ間の国境が通っています。向こう岸は米国なのでした。



ここには昔、油が染み出していて、原住民の人々に薬として使われたそうです。1900年代に入り、ここを油田として開発しましたが、今は油田も枯れ、元の姿に戻りつつありました。







とても静かです。時間が経つことを忘れます。

しかし、周囲の警戒は忘れずに・・・。



次回は装備を整えて、キャンプやハイキングを楽しみたいものです。また来ます。



Waterton Lakes National Park: https://www.pc.gc.ca/en/pn-np/ab/waterton