2021年1月1日金曜日

2021年 あけましておめでとうございます

 



あけましておめでとうございます。

皆様にとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

令和三年 元旦


Happy New Year

January 1st, 2021

2020年12月17日木曜日

がんばろう、Tutima Academy of Aviation Safety!




2020年9月。Covid-19の影響を受けて、3月中旬の飛行訓練を最後に閉鎖していたTutima Academy of Aviation Safetyを再開しました。

CA州では、飛行学校は食料品店や薬局、ガソリンスタンドなどと同様にEssential Business(人々の生活に必要な、重要な業務)と認識され、レストランやバーなどのような制限を受けずに通常の業務ができます。4月には事業を再開していた同業者もいましたが、しかし我々は再開にはまだ様子を見たいと、閉鎖を続けました。

春が過ぎ、夏になり。まだCovid-19の影響はありましたが、しかし消毒など注意を徹底すれば十分に防げることも判りました。Tutima Academy of Aviation Safetyも再開です。




お客を迎える準備です。まずは掃除から。





ふう。きれいになりました。




Pilot Loungeを含め、Tutima Academy of Aviation Safetyに入るための約束事です。


Tutima Academy of Aviation Safety Site Rules

 ✓ ロビーには最大3人までの入室を認めます。
 ✓ マスクの着用が必須です。
 ✓ 手洗いと消毒を徹底しましょう。
 ✓ 他人と6 feet(約1.8m)の距離を保ちましょう。
 ✓ 病気かなと感じたら、家で待機しましょう。



以上です。
しかし、世の中には持論を振り回す方も多いようで。



「Covid-19はただの風邪(?)だ。」
「マスクは効果がない。」
「マスク着用のお願いは了承した。しかし着用は拒否する。」



申し訳ありませんが、議論の余地はありません。ルールはルールです。以上を守って頂くことを条件に入室できます。ご協力をよろしくお願いします。

私が幼稚園のころ、「風邪をひいたら、人にうつさないようにマスクをする」、「せきをするときは手で覆う」などと習いました。私はそれが世界の常識だと思っていました。

しかしそれは日本国内でのことだったようで、昨年までマスクをするという心遣いは米国の人々にはなく、作業員や医療関係者を除いて、病気でもマスクをする人は誰もいませんでした。クラスメイトは風邪をひいてもお構いなしに教室でせきをしていましたし、私はカルチャーショックを覚えました。

それがCovid-19を通して、米国でここまでマスクが徹底されるとは、私も驚かされました。州によって違いはあるものの、CA州ではマスクをせずにお店や施設に入ることは許可されず、外を一人で散歩する人もマスクをするほどです。先日、近くに人がいなかったため私はマスクを外して外を歩きましたが、今度は私が人々から怪訝な目で見られてしまいました。

感染者数、死者数も非常に多く、医療だけでなく、政治的にも混乱が続くこの国ですが、このUSAという国の強さも見たように思います。私も一緒に乗り越える努力をします。




クラスルームのセットアップです。




こんな感じでいいかな?




Extra 300Lの試験飛行と練習飛行に向かいます。3月以来の曲技飛行。真夏で気温も高く、しかしこの暑さにも慣れていかないといけません。マスクをしたままの飛行がどう体に影響を与えるのか、それも確認します。慎重に、徐々に体を慣らしていきます。








マスクをしながらの飛行でしたが、特に問題はありませんでした。
楽しかった! ありがとう、Extra 300L。




Tutima Academy of Aviation Safety、再開の準備ができました。




おはよう、King City。




今日も暑くなりそうです。



訓練にいらした以下のお客から、掲載の許可をいただきました。Tutima Academy of Aviation Safetyにお越しくださり、ありがとうございました。



海兵隊でOspreyの飛行士を務めるジョンさん。




アイダホ州からいらしたデヴィンさん。元プロのスキー選手です。




最後には笑いながら曲技飛行をしていました。




おはよう、Extra 300L。ごきげんいかが?




ナショナルガードでF-35に乗るスコットさん。








将来は曲技飛行機を手に入れて、競技飛行やエアショーに参加したいそうです。
楽しみです。







今日もいい1日でした。おやすみなさい。




寒くなったり、暑くなったり。山火事の煙が戻って、また視界が悪くなったり。
でも11月になって、秋らしい、静かな空気になりました。





元は空挺部隊に所属(!!)していたジェシカさん。




今はビジネスジェットで世界中を飛んでいます。明日もよい飛行を!



Pitts Specialの訓練希望もあり、12月からはPitts Special S-2Bが訓練に加わりました。








Covid-19の騒動は来年もまだしばらくは続きそうです。でも冷静に対処していけば大丈夫です。皆さまもどうぞご安全に。

2020年9月6日日曜日

MEIに挑戦 10



試験官: 次は・・・そうだな、こうしよう。私は初めて多発飛行機に乗る生徒、君はインストラクターだ。初日の飛行前のブリーフィングとして、何か私にやってみてくれ。

: わかりました・・・。では、今日はDA42の初めての飛行だけれど、Vmca Demonstrationをやってみよう。あなたはこの飛行機の片方のENGが止まった状態で、この飛行機がどう飛行するのか、どのような性能があるのか見たいだろう。私が実演してみるから安心して見ていて欲しい。まず手順は・・・(以下省略)



3時間後。
口頭試験や講習のデモンストレーションが順調だったためか、予想より早く終わりました。どんなイベントであれ、自身に有利な方へ流れを導くことは基本の一つです。このCheckrideは初めから不利な状況だった。ではそれを私の力で変えてみよう。

MEIも含め、CFICheckrideでは試験官は受験者がインストラクションができるかを見極めます。どこまで精密な飛行ができるか、もちろんそれも重要ですが、訓練生に対して的確な指摘や助言ができることはさらに重要です。

そう、仮にIAPのデモを指示されても、私の行動や逸脱を言葉で解説できればよいのです。

Lancaster空港で離着陸を数回行い、全ては順調です。続いて練習空域に向かいます。Steep Turn(急旋回)を行い、Slow Flight(低速度での飛行)、Power Off Stall(低出力での失速と回復操作)などを行いました。

機種が変わってもこれらはいつも行っていることとですから、不安はありません。

続いてPower On Stall(離陸時を想定した、高出力での失速と回復操作)を指示されました。



: 担当してくれたインストラクターから、Power On Stall20%の出力で行うようにと勧められたのですが、いいでしょうか?

試験官: おいおい、誰が20%程度の出力で離陸するんだ?皆100%で離陸するだろう?

: 確かにその通りですね。

試験官: お前はアクロバットのインストラクターだろう?フルパワーで見せてくれよ。なあ?

: もちろんです!



この類の飛行機でPower On Stallを行うときは、出力をおよそ半分くらいで行うことが一般的ではないでしょうか。急上昇になり得るため危険だという理由でしょうが、それは工夫次第でどうにでもできるものです。

そう、「失速は速度にも姿勢にも関係ない」のですから。

約束通りにFull PowerPower On Stallを行いました。要領はいつも曲技飛行訓練で行うHarrier Flightと同じですから、私は少し得意気でした。

Vmca DemonstrationHigh Drag Demonstrationもこなして試験官も満足の様子です。さて帰ります。



試験官: よくやった。これで最後だ。私がILS RWY 8IAPの一種)を行うから、君はインストラクターとして指示してくれ。



他人の飛行を指示や指摘することに不安はありません。このまま落ち着いて普段通りに行えばもう大丈夫です。
そして、私はMEICheckrideに合格しました。



合格!
ありがとうございました。




1999年。
私は当初1-2か月と見積もったCFIの準備に丸1年をかけました。
今思えば、知識も満足できるレベルになく、またA&PFAAの整備資格)の専門学校への留学など、数年の空白期間に飛行技量は衰えてしまったことなどが原因です。
昔から人に物事を伝える、教えることが苦手だったこともあり、CFIという活動には乗り気でなく、取得後も人一倍苦労しました。


商業インストラクターとして活動して、今年で20年。
今回も含め、人々に評価されるまでになるとは、人生とは本当にわからないものです。


MEIを今後どのように使うかはまだ計画にありませんが、プロフェッショナルとして学び続けていくことは欠かせないものだと、改めて思いました。
次は何に挑戦しよう?




自画自賛の溢れる内容になってしまい、恥ずかしいかぎりです。

Chrisさん、Nulton Aviationの皆さん、試験官のJohnさん。
すてきな夏休みをありがとうございました。

MEIに挑戦 9



試験官: 君がGround Instructionで心がけていることは何だ?

: ポジティブであることが一つです。例えば、私は曲技飛行競技についても教育しますが、その内容は本質的にネガティブです。この点がこうだった、この部分はこうなっていた。全ては逸脱や失敗を指摘し、それらを直し、次回の改善に生かします。これらをどうポジティブに伝えるか、技術が求められます。(以下省略)

私: そして、首尾一貫していること、ここも私は大切にしています。私は飛行前のブリーフィングでこの点に注意します。手順が一貫せずに、常に変わるようでは、訓練生も困ります。曲技飛行の解説ではこのときに模型をよく使いますが、マニューバーを説明するときはその模型を精確に動かすように心がけています。説明と行動が異なってしまっては講習にはなりません。



試験官は私の言動に興味を持っている・・・。
そう、この調子です。
試験の場がまるでいつもの教室のようになりました。



試験官: では、Stallとは何だ?

: (それは私の専門分野です)StallとはAngle of Attack(迎角)がCritical Angle of Attack(臨界迎角)を超えることです。言葉では多くの方が正しく答えられますが、残念ながら多くの方が誤解している言葉、そして現象です。(以下省略)

私: 私は「飛行を司るFlight ControlElevator。そしてFlying Energyを作り出す要因にAngle of Attackを重要視します。そして、AOA Controllerであり、なおかつAOA Indicatorであるこの・・・(以下省略)

私: そして、こんなこともありました。曲技飛行訓練にやってきたある方の話ですが、どうしてもStallは速度に関係するという考えが抜けず。そこで私はHammerhead Turnというマニューバーを例にして・・・(以下省略)

試験官: うん、その通りだ・・・。では、Traffic Pattern Operationについて、何かあるか?

: 私はこれまで陸上単発飛行機で、そして滑空比が最悪の部類の飛行機で飛行してきましたから、「If there is a chance of an engine failure, it will be the engine. Not an engine.」を合言葉に、「滑走路がそこにある以上、常に滑空範囲に留まること」と伝えています。

私: 特に単発飛行機はいつでも滑空機に路線変更する準備があること。例えそれがジャンボジェットであっても同じことかもしれませんが、単発飛行機ではさらにクリティカルなことです。もちろん、私の先輩の受け売りですが。

私: そして、滑空範囲を計るのに目安として、Cessna 172なら「1/3 of a wing strut, or closer.」、Pitts Specialなら下側主翼の翼端を「定規」にと伝えています。



試験官: Bang!(机をたたく音) Excellentだ!! ちょっと待っていろ、Nulton Aviationに電話をしてくるから。お前のようなインストラクターが必要なんだ。CAから引っ越ししてこい!



あれ、ずいぶん興奮している・・・。
これは・・・行けるかもしれません。

10分ほどして、電話から戻ってさらに続行です。

MEIに挑戦 8



試験官: では始めようか・・・。学習とはつまり何だ?

: Change in behaviorです。例えば、人や動物は何かを経験したとき、それが結果の如何に関わらず、次に類似した状況に遭遇した時の行動に変化が・・・

試験官: ああ、それでいいよ。・・・君は普段どんな仕事をしているんだ?

: PittsExtraなど高性能曲技飛行機で、エアロバティックフライトのインストラクターをしています。最近はあなた方Airlineの業界でも取り入れているでしょうが、UPRTUpset Prevention and Recovery Training)が増えてきました。そして、自身で曲技飛行競技やエアショーにも参加しています。

試験官: ほう!そうなのか、UPRTか。それはぜひ一緒に試してみたいな。私も昔曲技飛行に興味を持って、Cessna 152のアクロバットができる飛行機を買って楽しんだよ。

: はい、Aerobatですね。曲技飛行機でありながら、普通の飛行機の特性も持ち合わせていて、UPRTに適しているいい飛行機だと思います。

試験官: そうなんだよ。あの飛行機はこんな感じでね・・・。


・・・おや?
少し場の雰囲気が変わりました。

CheckridePTSまたはACSと呼ばれる試験の基準に沿って行われます。受験者が誰かに関わらず、厳格に、公正に行われます。基準も大切ですが、さらに深く観察されるのは「この人に資格を与えて大丈夫か、この先安全に飛行することができるか」です。全ての項目を通して、試験官はそこを見極めます。

そうだ。今の私は、例えばIAPに不安があるけれど、彼を自分の分野に引き込んで、私のペースで進めて行けばいい。私は過去20年の「商業インストラクター」として得られた経験と技術を、このMEICheckrideで使うことにしました。

MEIに挑戦 7



Day 8 ついにCheckrideの朝です。昔はCheckrideとなると、夜もあまり眠れず、朝は緊張して震えたものでした。あの頃は・・・と昔を懐かしく思い出します。所々に点在する雨雲を避けながら飛行して、840分、PALancaster空港に到着です。

試験官のJohnさんと挨拶をしますが、COVID-19のために握手はなし。書類を渡すときも、「それ以上近づくな」と私を制止。仕方がないことですが、奇妙な緊張感の中、Checkrideが始まりました。

今回の試験官は某大手エアラインのチェックエアマンをしている方でした。彼は航空会社の仕事がないときは、こうして試験官を行い、最近はヘリコプターの資格を取得したといいます。厳しそうな方ですが、典型的な、根っからの飛行機好きな方という印象です。

私の経歴を確認し、受験に必要な担当教官のサインを確認して、口頭試験の開始です。

すでにCFIを保持している場合は、FOI(基礎教育方法)は必須事項ではありませんが、まずここから始まりました。私のCFIの取得が20年前と、長く時間が経っているからでしょうか。




試験官: では始めようか・・・。学習とはつまり何だ?