2017年9月27日水曜日

2017年 全米曲技飛行選手権 2


競技会までの3日間、現地のエアロバティックボックスで練習飛行を行います。1回の飛行時間は10分。他にも参加者がいますので、公平に順番を決めて、手際よく進めます。




ただ、天気だけは仕方がありません。今朝は霧でIMC、昼過ぎまでこの様子だそうです。




飛行の準備と勉強で過ごしましょう。鐘尾さん、寒くはありませんか?




空港内のIAC パビリオン。2009年に競技飛行中の事故で亡くなった、Vicki Cruseさんの名前が見られます。




当時のIAC(米国曲技飛行クラブ)会長として、競技者や競技飛行の教育者として、とても素晴らしい方でした。




天気がよくなってきました。




CA州からお越しのケビンさん。参加者が次々にやってきて、賑やかになってきました。




滑走路横の草地ではグライダー部門の方々が集まっています。




ウィスコンシン州オシュコシュ、ウィットマン空港(KOSH)

緑色の線が1,000mx1,000mのアロバティックボックス、赤い線は若干の余裕を持たせたボックスの境界線です。赤い線を超えると、ボックスを外れたとして減点が与えられます。




〈動画〉 フリー(自由演技)の練習風景

ボックス内の上空の風は最大28KTS。競技飛行としては今まで経験したことのないほどの強い風で、ボックス内に留まるだけで精一杯でした。コーチである鐘尾さんから助言が助かりました。




EAAエアベンチャー博物館

鐘尾さんと私はEAAの傘下のIACの会員です。博物館の入場は無料。時間があるといつも遊びに行きました。


























手持式航空写真機・・・?




何と、昭和16年、日本製のカメラです。すごい!



まだ全部見ることはできません。また遊びに来ます。

2017年9月24日日曜日

2017年 全米曲技飛行選手権 1


カリフォルニア州バーストウ空港



昨年に続き、9月23日から29日まで開催される全米曲技飛行選手権に今年も参加です。去年までテキサス州シャーマンで行われていた全米選手権は、今年から場所をウィスコンシン州オシュコシュに変更して開催です。




去年は朝霧が晴れず出発が遅れてしまったので、今回は夕方の段階で出発することにしました。エドワーズ空軍基地の南東にあるバーストウ空港、ここなら霧が入ることはまずありません。




今夜はここで野宿です。




100-200両ほどの長大な貨物列車が頻繁に通り過ぎて行きます。




夜空はとてもきれいでした。天の川は見えるでしょうか?




アリゾナ州セドナ。台地の上の空港は着陸に難がありますが、大好きな空港です。




ニューメキシコ州ベレン。残念ながら、燃料ポンプの不調で給油不可、隣の空港まで行くことになりました。確か去年もここで同じ問題がありましたが、どうなっているのでしょうか。




2日目はカンザス州リベラルに泊まります。追い風30‐40KTSで対地速度を稼ぐことができましたが、いろいろと時間を取られてしまいました。




空港の敷地内のグラウンドで、高校のフットボールの試合があるようです。賑やかです。




翌日は朝から雷雲を避けながらの飛行になりました。




オシュコシュの西約30NM、ウィスコンシン州ウォートマ。オシュコシュの現地の練習日まで、ここで練習飛行を行います。




いろいろありましたが、無事に到着してほっとしました。




スモーキー!カリフォルニア州だけのマスコットではなかったのですね。雨が多いためか、山火事の危険性は「LOW」だそうです。




池や湖が多く、きれいなところです。フィッシングやジェットスキーなどでにぎわっていました。




プライベートビーチ付きの別荘!




翌日は曇り。雲高が上がったら、練習開始です。



素晴らしい練習環境・・・と思いましたが、残念なことがいくつか。

空港の管理人に念を押して確認したAPA(曲技飛行練習空域)はここにはありません。「RCの練習をするのかと思っていた。まさか実機が来るとは・・・」と言われてしまいました。いや、承認を受けたAPAが空港上空にあるか?定期的に更新しているか?と、何度も聞いたはずですが?

でも1,500ft AGLの最低高度を確保していれば、ここでも合法的に練習できますから、高度に余裕を持って練習をすることにしました。




草の滑走路も完備しています。



しかし、1回目の練習飛行の後・・・

「空港の真上での曲技飛行は違法だ!」と、老人が怒鳴り込んできました。私が「ここはClass G空域の空港だから合法です。」と説明しても全く聞く耳を持たず。「どうぞFAA(連邦航空局)に連絡してください。」とお帰りいただきました。

翌日、申訳なさそうに彼から謝罪の電話があったそうですが、曲技飛行に関する苦情があったことには変わりはなく、ここでの練習は取りやめることにしました。




今年もコーチングに来ていただいた鐘尾さん。去年のような、充実した事前練習を期待していたのですが。準備が足りず、本当に申訳ありません。

気を取り直して、オシュコシュへ向かいます。




ウィスコンシン州オシュコシュ、ウィトマン空港


明日から練習飛行をがんばります。鐘尾さん、どうぞよろしくお願いします。

2017年9月10日日曜日

2017 Airshow of the Cascades



8月下旬。オレゴン州マドラスで行われた、「The Airshow of the Cascades」に参加してきました。8月も下旬に入ってしまいましたが、今年初めてのAirshowの飛行です。準備を整えて、出発です。

Airshow of the Cascades http://www.cascadeairshow.com/




オレゴン州からワシントン州にかけて、山岳部では山火事が大変な様子です。所々でIMC(計器飛行が必要な気象状況)となっていて、パフォーマーが参加を諦めるという話も聞かれます。行けるところまで行ってみることにします。




OR州ベンド上空。煙が立ち込め、地平線は見えなくなりました。11,000ft MSLまで上昇しても煙は晴れません。仕方なく近くの空港に着陸して夜を明かしました。




翌朝。山火事の煙を抜けると、そこは青空でした。OR州マドラス空港に到着です。




古い飛行機が仲良く停まっています。DC-3にP-47、しかし手前の飛行機は見たことがありませんが、何という飛行機でしょうか?優雅なスタイルが素敵です。




午後の練習飛行を終えて、今夜は博物館でパーティーです。




愛機Pitts S-2Sも博物館に仲間入りしました。嬉しいです。




賑やかになってきました。




Vought F-4U Corsair

地方の小さな博物館かと思いましたが、驚くほどに飛行可能な機体が多いです。




素晴らしい!

日本ではこうした旧軍用機が大切にされず、「負の遺産」扱いにされることすらあります。進駐軍は日本という国の再起を恐れ、敗戦国という理由で様々なものを奪いました。武力だけでなく、思想、精神文化、道徳心、愛国心。数十年をかけて、日本という国を弱体化させる計画は成功したように見えます。この後、日本はどうなって行くのでしょうか。




「祝 入営 中島一郎君」

旭日旗と共に保存されていました。彼がどのような人生を送ったかについては書かれていませんでした。敬礼。




格納庫には旧日本軍の一式戦闘機「隼」もありました。エンジンはおそらくアメリカ製P&Wですが、飛行可能な状態です。




機体全体はフラッシュリベット(枕頭鋲)で精密に作成されていました。当時の工業力には限界があったでしょうが、素晴らしい技術の高さです。




ウィリスジープ。車好きの父親が喜びそうです。




P&W R-4360、Wasp Major。空冷四重星形28気筒、最大出力4300馬力。すごいエンジンです。




空挺部隊用のCushman社製スクーター。初めて目にしました。これも新品同様に保管されています。




山火事の煙のためか、夕日がとてもきれいでした。明日は18時からエアショーが始まります。このような夕日の中での飛行になることでしょう。お休みなさい。




翌朝。続々と軍用機が外に出され、飛行を始めていました。










エアショーには車の愛好家たちも集まります。






全てが新品以上の美しさでレストアされています。素晴らしい!




「お前も乗るか?」と誘われました。ええ、乗りたいです。




元は草刈り機?でしょうか?




楽しそう。




機体を展示場所に並べて、出発を待ちます。




18時58分・・・。そろそろ出番です。行ってきます。




〈動画〉 REDFOX Airshows - Airshow of the Cascades




いい飛行ができて満足です。

写真撮影: Mr. Hank Lutz








エアボスとアナウンサーの皆さま。お世話になりました。




Dan Buchanan氏のナイトショー

全員が素晴らしいパフォーマンスフライトを行うことができました。お疲れさまでした。




翌日はさらに観客が増え、大きく賑わいました。

写真撮影: Mr. R Anglin, Longhorn A  2017 (H.N.)




写真撮影: Mr. R Anglin, Longhorn A  2017 (H.N.)




大きな拍手とたくさんの声援をありがとうございました。またお目にかかります。