2023年12月31日日曜日

令和六年 あけましておめでとうございます

 


 

あけましておめでとうございます。

本年もみなさまにとってよい年となりますようお祈り申し上げます。

令和六年 元旦

 

Happy New Year

January 1st, 2024


2023年12月30日土曜日

Program 1/Free Known

選手権ではSouth Point Hotelに滞在しました。





10月25日(水)朝。昨夜承認されたFree Unknownのフィギュアを用いて、シークエンスを考えてみます。



承認された10のProgram 2/Free Unknownのフィギュア。これらと4つのコネクター(追加フィギュア)を組み合わせて、最大14のフィギュアでのシークエンスを完成させます。


現在、手描きでのシークエンスは受け付けておらず、OpenAeroなどのソフトウェアを用いて作成したシークエンスのみが対象となっています。




OpenAero https://openaero.net/

Program2/Free Unknown 1のSEQファイル Advanced Programme2 Final_1.seq



OpenAeroで上のFree Unknown 1のSEQファイルを開くと、このような画面になります。



希望する順に、フィギュアを右の画面にドラッグさせます。画面はBフォーム(オフィシャルウィンドが右から左)を基としています。


飛行中はポンテンシャル エナジー(位置エネルギー)とキネティック エナジー(運動エネルギー)を、状況に応じて、相互に変換して行いますが、曲技飛行も同じです。


例えば、上のフィギュアAは高速度/低高度の状態から開始して、上昇しながら減速し、ハンマーヘッド後は下降しながら加速し、再び高速度/低高度という状態で終了します。フィギュアBは低速度/高高度でインバーテッド スピンを開始して、3/4ループ後は再び低速度/高高度で終了します。これらAとBのフィギュアは求められるエナジーが合致しませんから、2つが直接組み合わさることはまずなく、その間には何かしらのコネクターを用いて、ポテンシャル エナジーとキネティック エナジーの調整が必要となります。



各フィギュアに必要なエナジーを基に組み合わせていきます。しかし、4つ目のインバーテッド スピンを含むフィギュアBは、適切な配置と言えるでしょうか。


自身の好みや飛行機の性能などを加味してシークエンスを組み立てていきますが、無理のないシークエンスとするには他にも考慮すべきことがあります。それらは・・・


・フィギュアをジャッジに対し適切な位置や向きで行えるよう配置する

・ループの頂点はダウンウィンド方向へ

・下向きのループでは、下部がアップウィンド方向へ

・低速度のフィギュアやループなどを除いて、同方向への最大フィギュア数は2つ

・スピンはアップウィンド方向に配置する

・ローリングターンやスナップロールは中速度域のところに設ける

・複数のロール コンポーネントが組み合わさるフィギュアや、4ポイントロールや8ポイントロールなどは、低速度域に配置、または簡素な組み合わせに留める

・45度ラインのアップ/ダウンが連続する組み合わせは避ける

・Y軸上でのループや45度ラインは避ける

・クロスウィンドに対応させるため、Y軸方向へのクロスボックス フィギュアを少なくとも1つ設ける


などがあります。

もちろん、上の項目全てを反映させることは難しく、時には何かを犠牲にすることも必要になりますが。



それらを考慮して、ダウンウィンド方向へのスピンとなっていたフィギュアBを削除し、代わりにコネクターを設け、Y軸へクロスボックスとしました。



フィギュアJのスクウェア ループ+8ポイントロールは、上辺がアップウィンド方向になるように配置し、対地速度が遅くなるよう工夫しました。それでも私や遠藤さんの飛行機のように、ロールレートが比較的遅い飛行機では、上辺が長くなり、減点が多くなるだろうと予想します。風が強いと助かるのですが。



組み合わせや位置などを調整して。「Finalize」を押すと完成します。



Free Unknown 1 Bフォーム



Free Unknown 1 Cフォーム


完成です。SEQファイルでオフィシャルに提出し、問題がなければ承認となります。Unknownですから、練習で試すことはできません。しかし、無理のない形になったと思います。

他の方が提出したシークエンスを選ぶこともできますから、必ずしも提出する必要はありませんが、こうしてFree Unknownを作成する技術も競技者として重要ですし、何より楽しいものです。

どうぞお試しください。



10月26日(木)、今日は昨日のグループAの残り2人の競技者と、グループBとCの飛行です。グループCの遠藤さんは1640時ころに飛行の予定です。



風は南から最大11KTS。良好です。



午前中はボックスの東側に行って、飛行を観察します。



遠藤さん、よい飛行を!



西側のジャッジライン近くで遠藤さんの飛行を応援します。



とてもよい飛行でした。Goodです!



よい1日でした。



今夜は1900時からProgram 3/Free Unknown 2のフィギュアセレクションです。



今日も長い一日になりました。お疲れさまでした。



10月27日(金)、おはようございます。今日はグループDの13人がまず行われ、その後グループBによるProgram 2/Free Unknown 1です。私の飛行は1030時くらいの予定です。



〈動画〉 Program 1/Free Known   https://youtu.be/I0vrpa9EnTA

懸案だったローリングターンではターンレートの変化が大きくなってしまいました。残念ではありますが、これが今の私の実力です。



Team Japanの2人はProgram 1を無事に完了しました。この時点の結果は・・・

H/Cの参加者を含み、遠藤さんが69.809%で32位。私髙木が68.078%で39位。やはりローリングターンの減点が大きく響きました。それを考慮したとしても、世界の壁の高さを身をもって知る数字です。


Program 1/Free Known https://www.civa-results.com/2023/WAAC_23/link_R005s01.htm



さて、Program 3/Free Unknown 2のシークエンスの提出期限は1400時です。



PCを取り出して、相談しながら進めます。どうやら間に合いそうですね。



お疲れさまでした。おやすみなさい。

2023年12月29日金曜日

開会式、そして

おはようございます。10月23日(月)、明日はついに開会式です。



Canada Advanced Aerobatic Team からステッカーをいただきました。



「バン!」

離陸中のExtraから大きな音が。どうやらキャノピーを破損したようです。愕然とするパイロット。呆然とするチームメンバーたち。

「ホットスタートで苦労していたが、気温が高く、キャノピーを完全に閉めずに始動を試みた。そのまま失念し、キャノピーをClose & Lockせずに離陸を開始してしまった。」 とのことです。

練習期間中、経験不足な飛行士による乱雑な扱いを原因とする、飛行機の不具合が頻繁に発生しました。ENG始動時の周囲の確認不足、ホットスタートの失敗、ハードランディング、ブレーキの過度な使用からの不具合など・・・。私も気を付けます。



次の飛行まで時間があります。水を持って、散歩に出かけます。



Covid-19の影響でしょうか、数年前は賑わっていたホテルは閉鎖されてしまいました。



閉鎖されたカジノと売店。



RWY 20Rのアプローチエンド。



「東側のジャッジラインはこちら」



1時間に1-2回ほど貨物列車が通ります。NV州とCA州を結ぶ物流の要です。



北東側の丘から見るジーン飛行場。



ダレル ホワイテイカーさんのPitts Special S1-11B。

今回は3機のPitts Specialが参加します。



昨年引退したマイク ウィスカス氏がAirshowに使用していた飛行機です。



アンソニー オシヌガさんのPitts Special S-1S。

開会式前日になって、3機のPitts Specialが揃いました。



メラニー アストルさんのExtra 330SC。

彼女はRed Bull Air Raceでチャレンジャークラスに参加していました。



練習は続きます。



国旗が揃いました。美しい。



スターターのテント横のブリーフィング ボード。



R.I様、Hayato Yahiro様、Roger C. Husted様、BONSAI様。

2023年のご支援ありがとうございました。



次の飛行ではFree Knownを練習します。

どういう訳か、ここ最近はRolling Circleが苦手になりました。基礎に戻って練習し直したいところですが、もうその時間もありません。



〈動画〉 Free Known 10月20日の練習の様子です。   https://youtu.be/WeMk8ihylzo



明日は午前中に一度練習の機会があります。飛ぶほどに問題点が見えてきますが、改善は難しいでしょう。今現在の実力を十分に出せるよう、落ち着いて飛行することを心がけます。



10月24日(火)、おはようございます。



0700時。練習開始です。



MX-2で出場のデイブ ワトソンさん。CA州の競技会の常連です。



Team Japan 設営のミニチュアボックス。滑走路と斜めに走る線路を再現しました。



Figure 1、go・・・



Hammerhead・・・



遠藤さんの最後の練習が終わりました。Good!



1400時。これより開会式です。



参加国は17、参加者はH/C参加(出身国のチーム枠以外)を含め58人となりました。



コンテストディレクターのダンカン コーベル氏。



ラスベガスらしく、チップを使って飛行順序を選びました。



58人の参加者をA、B、C、Dの4つのグループに分け、それぞれの競技者が平等に飛行順序となるよう調整されました。42番の遠藤さんはグループC、49番の私はグループDです。



今後のラフスケジュールが発表されました。


平等にと言っても、1番の競技者はやはり不利ですから、誰もが避けたいものです。そして、それぞれの日の1番手は進行次第で誰にでもあります。風向風速など天候も常に良好とも限らず、後の方が有利ということもないでしょう。運も大きく関わってくるところです。



開会式後、1900時からはホテルの会議室でProgram 2(Free Unknown 1)のフィギュア セレクションです。各チームの参加者が3人以上のチームから優先的に、そして以下2人参加のチームが続いてフィギュアを提出できます。


提出するフィギュアはアドバンストのUnknownで承認されているものであること、また同じフィギュアは提出できないなどのルールがあります。我々のような少数のチームの優先度は低くなり、「そのフィギュアはもう出されているよ。」と、再考察となることもありました。多数でのチーム参加が有利です。



以上の10のフィギュアが提出され、承認となりました。我々Team Japanはループと4ポイントロールを組み合わせたフィギュアを提出しました。これら10のフィギュアと、4つのコネクター(繋ぎとなるフィギュア)を、飛行機の特性や好みなどを組み合わせて、シークエンスを作成、提出します。


この後、2100時からはジャッジ ブリーフィングが行われました。長い1日でした。

遠藤さんと私はしばらく飛行がなく、明日はグループAによるProgram 1(Free Known)です。おやすみなさい。