2013年9月8日日曜日

ジャッジスクール 110 最終回

10. アベレージの使用




競技飛行中、ジャッジは競技機を見続けて判定を行いますが、時として飛行を見逃してしまうことがあります。競技機が雲に隠れてしまったり、太陽と重なってしまい、公正な判定が出来なくなることは珍しくありません。このように、競技飛行のわずか一部分でも見えなかったときは、憶測で判定を行わず、「アベレージ」(average)を用い、判定を他のジャッジたちに任せることにしましょう。また、シークエンスの進行が早く、判定が遅れてしまったり、競技者がシークエンスを誤って飛行し、混乱したときも同様です。


アベレージの判定があった場合の、集計時の取り扱いは以下のようになります。

1. 過半数のジャッジが0点と判定した場合は、アベレージは0点として採点されます。

2. 過半数のジャッジが0.5点以上の判定をした場合は、アベレージは平均値として扱われます。



最後に・・・

・ 判定基準と採点方法を尊重する。
・ 公正な判定を行う。
・ 常に一貫した判定を行う。
・ 競技者の行った修正操作が不明確なときは、競技者の利益として判定する。
・ 完璧なフィギュアには10点を与える。
・ 競技機種や競技者に対し難易度を変更しない。


ジャッジのあなたが見たものが全てです



以上で、Aerobatic ChannelのJudge Schoolを終わります。1ヶ月以上かかってしまいましたが、毎日多くの来訪があり、とても勇気付けられました。Blog上で全てを伝えることは難しいのですが、ここで得た知識を元に、競技者たちの飛行をご覧になっていただければ、競技観戦もまた楽しいものになるかと思います。

9月20日(金)から22日(日)までの3日間、福島市のふくしまスカイパークで行われる全日本曲技飛行競技会でぜひお会いしましょう。楽しみにしております。


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