2013年10月7日月曜日

Pilot's View 第4回 全日本曲技飛行競技会 02

続いて、翌21日に行われたAdvanced CategoryのKnownの飛行です。AdvancedとUnlimitedの2つのCategoryのKnown Sequenceは、FAIが毎年1月に発表し、加盟する世界各国で用いられます。今年は正式なAdvancedの開催ではなく、試行という形で行われましたが、世界選手権と同等のCategoryの飛行が、ここ日本で、日本人の手で、日本人選手が参加して行われるということは、とても大きな意味のあることです。



FAI Advanced Known 2013
(図のSequenceはIACより)



9月21日 Advanced Known


Ustream Advanced Known (00:30:48~) http://www.ustream.tv/recorded/39031549

競技会前に行った練習飛行では、予想以上に高度を大きく落としたため、開始高度に最後まで悩みました。4月のBorregoの競技会では、Knownの開始を1,500 ft AGLにして、最低高度が1,200 ft AGLで終えました。Advnaced Categoryの最低飛行高度は656 ft AGL(200 m AGL)ですので、開始を1,200 ft AGLとしても、計算上の最低高度は900 ft AGLで、安全に飛行できるはずです。

しかし、練習では予定最低高度よりもさらに下がって、200 ft AGL(2,000 ftの余裕を持って飛行したため、安全面では問題なし)となってしまいました。標高の高さと、飛行高度の高さから、性能が下がってしまったのでしょうか。今回はさらに余裕を持って1,800 ft AGLで開始しました。Down Lineでの時間も短く調整して、これで安全に飛行はできるはずです。

工夫の結果、実際の飛行では高度がそれほど落ちず、余裕を持って飛行できました。最低高度が1,200 ft AGLで、少々高すぎたほどでした。それぞれのFigureで気付いた点は・・・。



Figure 1: 前日のIntermediate Knownでも見られましたが、やはり設定した北東側の目標が精確ではないようです。2 of 4の終了時のHeadingが不十分で、下を向いたときに向きがずれていることに気付きました。放送席からも指摘されていますが、小幡選手、鋭い観察です。

Figure 3: Down LineでのHalf Snap。どうもAileronに頼りすぎて、Yawingが弱く見えます。Snap RollがどことなくRollに見えるのはこのせいかもしれません。要改善です。

Figure 5: Rolling Turn。丁寧に回ることを心がけて、よいFigureでした。一定のRoll RateとTurn Rateを維持できたようです。

Figure 6: Hammerhead。Torqueを解消することができました。Down Lineで、Snap Rollの後のLineが、前に比べ明らかに短いです。ここもShort Afterとのコメントを受けました。悪い癖がまた見えています。

 Figure 8: この前のFigure 7の終了から高度が200 ftも上昇してしまい、開始時の速度を減らしてしまったようです。速度を必要とするFigureを前にして、降下させて速度を稼ぐことは作戦の一つですが、上げてしまうことには何の利点もありません。残念なことをしました。



気付いた点はいろいろとありますが、大きな失敗もなく、満足の行く飛行でした。最大Load Factorは限界内です。自画自賛で申し訳ありませんが、これこそがEnergy Managementです。

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