2013年7月7日日曜日

Aileron Fabric Work 3



ここ数日、Fabric(羽布)作業の話ばかりになっています。
この話を読んだ日本の方から、「羽布の作業ができるのはすごい」との感想をいただきました。
お褒めの言葉は嬉しいのですが、Fabric作業に対して、少し誤解があるのかもしれないと思いました。

私も、A&P(Airframe and Powerplantの略。米国FAAの航空機整備資格の一般名称)の勉強をしていたとき、実習で多少行ったことがある以外は、Fabricの経験は全くありません。
そんな私ですから、面倒なことは手を出したくない、できることなら避けて通りたい、特殊技能が必要だから、専門家に任せた方が得策などと考えていました。

確かに、EngineやPropeller、Avionics(航空電子機器)などのOverhaulは専門の会社に任せた方が信頼性があがりますし、そもそもこれらは手の出せない領域です。
しかし、Fabricはせいぜい金属加工程度、もしくはそれ以下の難易度で、一般の整備士はもとより、機械作業や被服を行ったことがある方なら十分に行える作業です。




ここアメリカでも、Fabricを扱える整備士は減ってきています。
しかしそれは、Fabricの航空機が減ってきて、経験する環境がなくなってきているからであって、Fabric作業の難易度が高いために淘汰された、または現代の整備士の技量が低下したからではありません。

必要なのは、少しの練習と、根気と、一歩踏み出す勇気(大げさですが)だけです。
と、誤解を受けないうちに弁解しておきます。

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