2017年9月10日日曜日

2017 Airshow of the Cascades



8月下旬。オレゴン州マドラスで行われた、「The Airshow of the Cascades」に参加してきました。8月も下旬に入ってしまいましたが、今年初めてのAirshowの飛行です。準備を整えて、出発です。

Airshow of the Cascades http://www.cascadeairshow.com/




オレゴン州からワシントン州にかけて、山岳部では山火事が大変な様子です。所々でIMC(計器飛行が必要な気象状況)となっていて、パフォーマーが参加を諦めるという話も聞かれます。行けるところまで行ってみることにします。




OR州ベンド上空。煙が立ち込め、地平線は見えなくなりました。11,000ft MSLまで上昇しても煙は晴れません。仕方なく近くの空港に着陸して夜を明かしました。




翌朝。山火事の煙を抜けると、そこは青空でした。OR州マドラス空港に到着です。




古い飛行機が仲良く停まっています。DC-3にP-47、しかし手前の飛行機は見たことがありませんが、何という飛行機でしょうか?優雅なスタイルが素敵です。




午後の練習飛行を終えて、今夜は博物館でパーティーです。




愛機Pitts S-2Sも博物館に仲間入りしました。嬉しいです。




賑やかになってきました。




Vought F-4U Corsair

地方の小さな博物館かと思いましたが、驚くほどに飛行可能な機体が多いです。




素晴らしい!

日本ではこうした旧軍用機が大切にされず、「負の遺産」扱いにされることすらあります。進駐軍は日本という国の再起を恐れ、敗戦国という理由で様々なものを奪いました。武力だけでなく、思想、精神文化、道徳心、愛国心。数十年をかけて、日本という国を弱体化させる計画は成功したように見えます。この後、日本はどうなって行くのでしょうか。




「祝 入営 中島一郎君」

旭日旗と共に保存されていました。彼がどのような人生を送ったかについては書かれていませんでした。敬礼。




格納庫には旧日本軍の一式戦闘機「隼」もありました。エンジンはおそらくアメリカ製P&Wですが、飛行可能な状態です。




機体全体はフラッシュリベット(枕頭鋲)で精密に作成されていました。当時の工業力には限界があったでしょうが、素晴らしい技術の高さです。




ウィリスジープ。車好きの父親が喜びそうです。




P&W R-4360、Wasp Major。空冷四重星形28気筒、最大出力4300馬力。すごいエンジンです。




空挺部隊用のCushman社製スクーター。初めて目にしました。これも新品同様に保管されています。




山火事の煙のためか、夕日がとてもきれいでした。明日は18時からエアショーが始まります。このような夕日の中での飛行になることでしょう。お休みなさい。




翌朝。続々と軍用機が外に出され、飛行を始めていました。










エアショーには車の愛好家たちも集まります。






全てが新品以上の美しさでレストアされています。素晴らしい!




「お前も乗るか?」と誘われました。ええ、乗りたいです。




元は草刈り機?でしょうか?




楽しそう。




機体を展示場所に並べて、出発を待ちます。




18時58分・・・。そろそろ出番です。行ってきます。




〈動画〉 REDFOX Airshows - Airshow of the Cascades




いい飛行ができて満足です。

写真撮影: Mr. Hank Lutz








エアボスとアナウンサーの皆さま。お世話になりました。




Dan Buchanan氏のナイトショー

全員が素晴らしいパフォーマンスフライトを行うことができました。お疲れさまでした。




翌日はさらに観客が増え、大きく賑わいました。

写真撮影: Mr. R Anglin, Longhorn A  2017 (H.N.)




写真撮影: Mr. R Anglin, Longhorn A  2017 (H.N.)




大きな拍手とたくさんの声援をありがとうございました。またお目にかかります。

2017年9月2日土曜日

夢へ続く道


8月3日から2週間ほど日本に帰りました。今回の目的は、来年に行う予定の「REDFOX Airshows - 2018 Japan Tour」の打ち合わせです。朝4時38分発のサンホゼ空港行きのバスに乗って出発です。




サンホゼ空港で日本航空学園の在学時に担任をしてくださった谷村先生と再会しました。出張でいらしていると耳にしましたが、今回は乗り継ぎでサンホゼまでいらしたそうで、偶然にもお会いすることができました。



谷村先生のブログ、「かたちのココロ」 ー サンホゼへの道
http://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/do-you-know-the.html

数年前にも岡南飛行場で偶然お会いしましたが、本当に不思議なものです。出張大変お疲れさまでした。




谷村先生はビジネスクラス、私はエコノミーです。でも、ANAのB787はとても快適でした。機内では「君の名は」を見ることができました。すてきな映画でした。




成田空港に到着。バスまで時間があるのでラーメンを食べに来ました。




いただきます!




バスはこの次です。乗客の整理に荷物の受け取り、日本人は本当にいい仕事をします。このような光景はおそらく世界のどこに行っても見られないことでしょう。




横浜が見えてきました。




相模大野駅。昔の面影が全くありません。・・・それにしても、蒸し暑いです。




国土交通省の担当の方と面会しました。懸案であった、外国籍のエクスペリメンタル機の日本国内の運航は問題ありません。ただ、申請書類にいくつか追加事項を入れることを要求されました。ほっと一安心です。




武田信玄公ノ像

日本航空学園には、去年の航空祭で大変お世話になりました。ご挨拶に伺います。




去年の10月、ここで飛行したことを懐かしく思い出します。また来年お伺いします。




Torattoria Boboli

夜は中学校の同級生、高橋皓一君のお店へ。山梨駅近くにイタリア料理店を開いています。




かわいらしい三輪車!








イタリアのビール、Morettiをいただきました。お料理は写真を撮るのも忘れて、いただいてしまいました。ごちそうさまでした。




3年B組の番長(?)だった高橋君は、優しさ溢れる、素晴らしい料理人になっていました。こうして30年+を経て、また会えるとは、とても不思議なものです。お互いのこれまでのこと、そしてこれからのこと。いろいろな話ができて楽しかったです。奥さまとどうぞお幸せに!




横浜線は車体の横に文字が入りました。




実家の近くを散歩します。根小屋小学校に来ました。




何もかもが懐かしく、言葉がありません。




昔のままです。タイヤの上で滑って転びました。




大好きだった肋木。運動は苦手でしたが、木登りは大好きでした。






時間があのころに戻ればいいのに・・・と思いました。




登下校で歩いたあぜ道。






さらに足を延ばして、串川中学校へ。ここも変わりません。




今日はお祭りのようです。夜に来てみようかな? 




故郷を離れてから、たくさんの場所に住みました。それぞれに思い出がありますが、私にとって「ふるさと」と呼べるのはここでしょう。

ただ残念ながら、故郷には私の生きる場所がありません。あまり長居せずに帰ることにします。








Pitts S-2S、ただいま!


明日から仕事が入っています。その後はOR州でのエアショーです。忙しくなります。

2017年8月21日月曜日

その先の領域へ




日本は暑い日が続いているようですが、いかがお過ごしでしょうか。ここCA州King Cityは最高気温が41度Cとなる日が続いていました。日本の夏と比べて湿度が非常に低いため、不快ということはありませんが、それでも暑い日々でした。

マニューバー(機動)の研究を続けています。エンドータンブル・・・ 正式名(?)エンド オーバー エンド タンブル(End Over End Tumble)、略してエンドータンブル(Endo Tumble)は、ExtraやEdgeなど単翼機のエアショーではおなじみのマニューバーですが、複葉機型のPitts Specialでは難易度が高く、残念ながら不可能という意見も聞かれるほど再現性が低いものです。

文字では分りづらいと思いますので、動きを模型で表現してみました。




写真の右方向へ飛行している飛行機の機首を、左ラダーでヨーイングさせて・・・



機首の変位量を維持しながらエレベーターを前方へ押すと・・・



飛行機の横軸周りにピッチダウンの動きを始めます。



タンブル(Tumble)とは、進行方向に対して機体を横方向に大きく変位(ヨーイング)させた後、その変位を保ちつつ、横軸周りにピッチ方向の回転運動をさせるマニューバーの総称です。機首方向の変位が45度以上を「ディープタンブル(Deep Tumble)」、45度以下を「シャロ―タンブル(Shallow Tumble)」と区別します。

ラムシェバック(Lomcevak)や、ショルダーロール(Shoulder Roll)別名セントリフュージ(Centrifuge)もタンブルであると表現されますが、これらはシャロ―タンブルに分類される疑似的なタンブルで、多少の調整は求められるものの、操作は簡素、開始も継続も、停止も確実に行えるものです。




〈動画〉 エンド オーバー エンド タンブル (Extra 300L)

目の前に見えていた太陽が、開始後に右翼側に移動します。エルロンでロール成分を、そしてラダーでヨーイングの変位量を調整して継続させます。空力的に洗練された単翼機は、横方向へ滑らせてもエネルギーの損失が少なく、継続が容易です。



対して、ディープタンブルに位置するエンドータンブル(Endo Tumble)やナイフエッジスピン(Knife Edge Spin)は、ヨーイングの変位量によって、必要とされるロール成分が変化しますし、回転するプロペラが発生する推力や、発生するジャイロの摂動とのバランスを調整したり、その中で横軸を進行方向に沿うよう調整したりと、研究と練習が必要です。

年々進化する曲技飛行の世界に合わせ、私も研究と練習を行ってきましたが、Pitts S-2Sの挙動は単翼機とは全く異なり、苦労をさせられました。その苦労が実った瞬間が下の動画です。




〈動画〉 エンド オーバー エンド タンブル (Pitts S-2S)

1回転半のエンドータンブルの後、スピンに移行してしまいますが・・・。でも、大きな一歩です。



このマニューバーを披露するにはまだ時間が必要ですが、近いうちにいずれ・・・。どうぞお楽しみに!