2022年11月12日土曜日

2022 US National Aerobatic Championships 4

10月3日(月)、US Nationals 2日目。今日は朝からSportsmanカテゴリのKnownが行われています。我々UnlimitedのKnownの飛行は午後12時から。そしてBriefingは午前11時からです。


今後の予定は:

10月4日(火)  Free

10月6日(木)  Free Unknown

10月7日(金)  4-min Freestyle

となっています。



Pitts Special S-2S、準備はいいかい?



UNLの参加者は11人。Knownでは私は5番目の出発です。それでは行ってきます。



IAC UNL Power Known Sequence B用紙



IAC UNL Power Known Sequence C用紙



〈Live Stream〉 US Nationals UNL Known、Intermediate Known、など


私の飛行は43分00秒あたりからです。今回のOfficial WindはJudge Lineから見て右からですので、上のB用紙を参考にどうぞ。


このKnownの飛行はOut of Box(エアロバティック ボックスに留まることができず、逸脱してしまうこと。)が3回ありました。UnlimitedではOut of Boxは1回につき30点の減点ですので、合計90点。しかしHZ(ハードゼロの意味。シークエンスに指定されたフィギュアを誤って飛行したり、または失念してスキップするなど。減点による0点とは異なり、明らかな0点の配点。)はなしでした。No HZが目標の1つでしたので、うれしいです。


ただ気になるのは、Half Snap Rollでピッチ変化が見えず、Snapとしての表現に乏しいことでした。Figure 1の45 upからのPositive Half Snap(動画の43分29秒)、Figure 6でのInverted LevelからのPositive Half Snap(46分19秒)、どちらもピッチ変化が少なく、Aileron Rollにも見えてしまいます。


この原因は、Half Snap Roll後のヘディング変化が大きいと悩み、小さなピッチ変化で解決しようとしたことの弊害です。航空力学的には確かにSnap Rollでしょうが、それをジャッジに対して表現できなければ意味はありません。やはり、地上から飛行を指導してくれるコーチという存在は、競技者の成長には欠かせないのです。



〈動画〉 UNL Known、主翼からの映像

いろいろと粗の見える飛行ですが、私としては十分に実力を出せた演技でした。満足度では90点です。Good!



機内のG-Meterの記録は、最大で+5.6G/-4.1Gを示していました。もう少しAOA(迎角)を高く、タイトなコーナーがあってもよかったかもしれませんが。



飛行機の整備と掃除も終わりました。


さて、今日は1800時から、UNLの参加者が集まり、Free Unknownのフィギュア提出の会議があります。Free Unknownとは、その時点での上位の10人が、1人1つ希望のフィギュアを提出し、各競技者はそれら10のフィギュアを組み合わせてシークエンスを作成し、飛行するプログラムです。FreeとUnknownの要素があるためFree Unknownという訳です。他の方の作成したシークエンスを選んで使用することもよいですし、仲間と相談して作成して、共有しても大丈夫です。


各参加者から、以下のようなフィギュアが提出されました。それぞれのフィギュアに誤表記がなく、また禁止された組み合わせもないことを確認して、正式に発表となります。

私は9番のCanopy Down Tailslideを提出しました。K-Factorは25、最も簡素です。1番のロブ ホーランド氏のフィギュアはTotal K-Factorが80。K-Factorが高いということは、構成するコンポーネントが多い、つまり難易度が高いフィギュアということになります。



10年くらい前まではPC Softwareを用いない、手描きでの方法も認められていたように記憶していますが、今はOpenAeroというSoftwareで作成し、SEQというフォーマットで提出することと定められています。確認作業も簡易化され、また誤情報による混乱も避けられます。


OpenAero https://openaero.net/


OpenAeroの操作画面



OpenAeroの画面上でフィギュアを簡単に作成でき、またフィギュアの修正や、順番の変更も簡単にできます。便利な世の中になりました。



こちらはFree Unknown作成のページです。オフィシャルから送られてきたSEQファイルを開くと、このようなページが現れます。これら10のフィギュアを、自身の技量と飛行機の性能、そしてそれぞれのフィギュアの場所などを考慮して組み合わせます。


私のPitts Special S-2SとSonic (HN)さんのExtra 300は、外見は全く異なりますが、しかし性能的にどことなく似たようなところがあるようです。二人で相談しながら進めます。



・・・何かが違う。



エナジーや飛行の向きを調整のため、Free Unknownには追加フィギュアが4つまで認められています。Sonic (HN)さん、次は何がいいでしょうね?


Free Unknownも気になりますが、ただ明日は朝7時からFreeのプログラムがあります。Free Unknownのシークエンスの提出期限は明日の14時までですから、Freeの飛行の後にまた考える時間もあるでしょう。


そろそろ休みましょう。おやすみなさい。


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