2013年1月15日火曜日

再会

Japan Aerobatic Academy。
CA州Redlands空港に新たに設立された、曲技飛行学校です。
Unusual Attitudeな方々ならすでにご存知のことと思います。

今回、室屋氏を始め、数人の日本人曲技飛行士が集い、トレーニングキャンプを開くことになりました。
私も訓練教官役でお手伝いに向かいます。


LivermoreからRedlandsへは車でおよそ7時間。
到着して、南CAの景色を見ていると、私が初めてアメリカに来て、飛行訓練を行った時のことを思い出しました。

そう言えば、今日は12月17日。
私が初めてアメリカに来たのは1992年12月17日です。
滞在したRiversideはここからすぐ近くですが、ちょうど今から20年前の今日、私は初めてアメリカに来たのでした。

初めてのアメリカは私にとって初めての海外生活で、とにかくカルチャーショックの連続でした。
日本語が通じない人々、道を走る巨大なトラック、何車線もの高速道路、そして空がすぐそこにあるこのRiverside空港。

訓練の合間には整備場へ行って、飛行学校で訓練機の整備をしている整備士の方々を眺め、彼らのように、青空の下で小型飛行機の整備をしたいと、そして自分で整備をした飛行機で空を飛んでみたいと、無理だと知りながら憧れたものでした。


翌日、雨でトレーニングキャンプを中断となり、格納庫で作業をしていると、初老の男性がふと格納庫にやってきました。
「どうだ、俺の飛行機を見に来ないか?」
どうやら、隣の格納庫でご自分の飛行機の整備をしているそうで、お邪魔することになりました。

話がいろいろと進み、次第にこれまでの昔話になりました。

男性: 俺はこのRedlandsやRiverside近辺でもう30年くらい仕事をしていてね。
おや、Riversideですか。奇遇です。

男性: 昔は日本人の訓練生たちも多く教えたものだよ。
私: JALやANAの訓練所ですか?
男性: いや、昔Riversideにあった飛行学校で、そこには日本人がたくさん来ていてね。
え?それはもしや?

男性: Parfliteという飛行学校で、もうなくなってしまったけれど。
私: 本当ですか?私はParfliteで飛行を習ったんです。実は20年前の昨日、私は初めてアメリカに来ました。

その時の訓練機の話や、飛行学校のこと、在籍していた教官たち、そしてJackという人がChief Pilotだったと話すと・・・。

男性: 俺がそのJackだよ。

20年ぶりの再会でした。

当時、私は英語も全くできず、また彼がChief Pilotということもありましたが、サングラスをかけ、細身の体を革のフライトジャケットで身を包むJackさんは、格好よくも少し近寄りがたい存在でした。
一緒に飛行したことも、話をしたこともありませんでしたが、またこうしてお会いできて光栄です。


あの頃の教官や訓練生たちはどうしているのでしょうか。
AirlineやCorporateへ進んだり、また20年前のことですから、今では違った仕事をしている方もいると思います。
こうして空港に出入りしていると、この先も、どこかで突然の再会があるのでしょう。

あの人は今どこに。

2 件のコメント:

CFI-JAPAN さんのコメント...

20年ぶりの再会で、初アメリカの時ですか。

そりゃ、変わってますよね。 私の場合は体重が20Kgも増加。 20年前の写真を見ると、モヤシみたいな私が写ってる。

そして、遡って初めてアメリカに来た頃を思い出すと・・・・ うーん、人生をやり直したい。 

まあ、少なくともその時の49ersは強かったけど。今週末は再来になるかな。 大リーグのSan Franciscoは調子が良いけどアメフトはどうなるだろう。 先々週のFalcons戦でもドキドキでした。

Yuichi Takagi さんのコメント...

CFI-Japanさん
当時の写真を見ると、まるで別人のような私がいて驚きです。
昔は、永遠に20代かと思ったものですが。

私も人生をやり直したいと思ったりもしますが、高校時代にはすでに落ちこぼれだったので、やるならば小学生くらいからになりそうです。