2013年11月15日金曜日

2013 CIVA Meeting



2013年度のCIVA(FAI Aerobatics Commission: FAIの曲技飛行部門の委員会)の会議に、FAI日本副代表である鐘尾 みや子さんの補佐で、Observerとして出席してきました。今回の旅程は少し風変わりで、スウェーデンのストックホルム港から国際航路のフェリーに乗り、エストニアの首都タリンに二日滞在して会議、そして再びフェリーでストックホルムまで戻ります。西海岸からは、SFOーNewark-Arlanda空港(Stockholm)という道のりで、King Cityの部屋を前夜に出るところから計算すると、乗り継ぎも含め約30時間。ヨーロッパは遠いところです。




鐘尾さんは、CIVAの会議への出席することの重要性を唱えていらして、ほぼ毎年出席しています。FAIや各国の代表者とも親交があり、世界選手権でのJudge活動も含め、これまでの多くの努力が伝わってきます。




鐘尾さんがFAIの副代表となる以前は、日本からは会議に出席することはなく、会議の進行も、ルールの変更もなすがままでした。確かに、会議はヨーロッパやアメリカで行われますから、期間も旅費も嵩み、また外国語での会議も労力を要するものです。しかし、近年のように、選手が世界選手権やヨーロッパ選手権などに定期的に出場するようになると、日本が国として意見を伝えることは重要なことになってきます。




例えば、今回の議題の1つであった、「H/C Pilot(国の承認を得ず、個人として出場する)の選手権への出場権限の放棄」については、日本は反対したものの、賛成が多数を占め可決してしまいました。今後は個人で自由参加で世界選手権やヨーロッパ選手権などに参加することは許されず、必ずNAC(各国の航空スポーツを管轄する機関)による承認を得なければなりません。しかし、承認を得るためには該当するカテゴリーへの競技飛行に参加したという過去の経歴が必要となりますから、国内での競技会が限定される日本からの出場は非常に難しくなります。これだけでも、会議に参加するということがどれほど重要なのか、理解していただけるのではないでしょうか。




また、会議に出席するための金銭的な負担も解決が必要です。会議の進行に追従するだけでなく、意見を述べ、そして有利に導くには、1人での参加では限界があります。日本としては、費用の補助が認められるのは1人までとなっていますから、何らかの形で2人目の費用も捻出しなくては、継続した参加は難しくなることでしょう。来年はどなたかにObserverとして参加をお願いすることになりますが、2人での参加を続けていただきたいと思います。


 
 
 
今年の夏はフィンランドのオリパーへ、WGAC/WAGACのAssistant Judgeに行き、今回が私にとって2回目の北欧です。スウェーデンでは少しだけ観光をして過ごすことができましたが、一言で言えば、スウェーデンはとても素晴らしい国です。消費税が12%と高いので、買い物には不向きなところですが、駅、ホテル、スーパーマーケット、駅員も店員も、常にプロフェッショナルでした。支払いで戸惑っていても笑顔で教えてくれたり、隣のお客が手伝ってくれたり。日本にいる方々なら当然と思うかもしれませんが、アメリカから行くと感動に値します。まるで日本にいるような心地良さを感じました。
 
 

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