2013年8月6日火曜日

ジャッジスクール 105

5. ジャッジングに用いる用紙




ジャッジラインで使用される用紙には、全てで4種類あります。ここではアメリカのIACの競技会で、私がインターミディエイトのフリーで使用したシークエンスを元に紹介します。



A用紙


A用紙: レコーダー(記録係)がジャッジの採点を記録する用紙です。このシークエンスは12のフィギュアで構成され、それぞれのフィギュアのカタログ ナンバー(フィギュアを管理する番号)、Kファクター(難易度)が記載されています。レコーダーはジャッジの採点を「Score」欄に記入し、また時間的な余裕があれば、ジャッジのコメントを「Remarks」欄に書き込みます。最後にプレゼンテーション(飛行の全体的な印象を元に採点する。後に説明)し、ジャッジのサインをして終了です。




B用紙



C用紙 


B用紙及びC用紙: ジャッジ及びアシスタント ジャッジが用いる用紙です。ご覧のように、B用紙とC用紙は左右対称に作成されています。これは、オフィシャルウィンドが右からの場合にB用紙、左からの場合にC用紙と、それぞれの状況に合わせて選択して使用するためです。チーフジャッジは開始前に、どちらの用紙を使用するか確認し、ジャッジは競技者の飛行がこの通りに飛行することを前提に判定と採点を行います。ジャッジは競技機を常に目で追って判定と採点を行いますから、アシスタント ジャッジはフィギュアの内容を適時適切に読み上げ、ジャッジを補佐します。




ペナルティー シート


ペナルティー シート: チーフジャッジが使用する用紙です。ボックスからの逸脱、高度制限の超過などのペナルティー(罰則)を記録します。




A用紙 記載例


カテゴリーの全競技者の飛行が終了し、得点の集計が終わると、A用紙とペナルティー シートは競技者に公開されます。競技会中はいろいろと忙しいものですが、公開後は用紙の記載内容を確認するようにしましょう。ジャッジも誤判定をすることがありますから、もし自身の飛行とかみ合わないことがあれば、ジュリー(陪審員)を通して質問、または正式にプロテスト(提訴)することも必要です。

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