7. 判定基準及び採点方法の解説と2013年 プライマリー ノウン シークエンス(規定課目)の紹介
判定と採点の基礎
1. 採点は10点からの減点法で行い、ミスがあれば、判定基準に従って、減点方式で採点する。
→加点方式ではありませんので、失敗が見られない完全なフィギュアにば、10点が与えられます。
2. ストレート アベレージ法(全ジャッジによる採点を平均化して得点を算出する。ジャッジ数が3
-5人など、数に限りがある場合に有利な方法。)、あるいはフェア プレイ システム法(FPS、各フィギュアの最も高い採点と最も低い採点を除外し、残りの採点を平均化して得点を算出する。先入観や偏見を除外できるため、さらに公正な判定が行われるとして、国際選手権などで用いられる。)のどちらかが用いられます。
3. 1つのミスにつき、0.5点刻みで採点を行う。
→A用紙の採点欄には、5.5、6.0、7.5・・・といった数字が記録されます。
4. 判定基準は常に一貫して公平であること。
→競技者の経歴や評判、競技機種に左右されないようにします。
「この競技者は世界選手権で上位に立つ人だから、もう少し減点を少なくしよう。」
「この競技者は低出力機での出場だから、初心者に違いない。減点を多くした方が適当だろう。」
残念ながら、このような偏見はまれに見られることです。競技者が前年度の世界チャンピオンであろうと、今回が初めて競技会に出場する競技者であっても、判定基準は同じです。もし、同じフィギュアを同じように飛行したら、同じ判定と採点が行われるべきです。
5. ジャッジが手にするB用紙、あるいはC用紙を基準とし、そこに示されているフィギュアやシークエンスが行われていること。
→フリー(自由演技課目)でまれに見られる失敗ですが、競技者が過去にシークエンスを何度か変更したことなどが原因で、間違ったシークエンスを用意して飛行してしまうことがあります。この場合も、判定はジャッジが手にするB用紙またはC用紙が優先され、競技者が操縦席に用意したシークエンス カードということにはなりません。
6. X軸またはY軸に機首方向が一致しているか。
→旋回や、バーティカル アップ、バーティカル ダウンなどを除き、競技機はジャッジから見て左から右、または右から左(X軸)に飛行するか、ジャッジに向かって、あるいはジャッジから遠ざかる(Y軸)飛行をします。逸脱がある場合の減点方法は後に説明します。
7. フィギュアとフィギュアの間に明確なホリゾンタル ライン(水平飛行)があるか。
→フィギュアはホリゾンタル ラインから開始して、ホリゾンタル ラインで終了します。見られない場合の減点方法は後に説明します。
8. フィギュアの中で指定されたラインを維持しているか。
→航空機の描くフライト バス(軌跡)やラインは、ターン、ループ、ハンマーヘッドのピボット旋回、テール スライド、スピンなどを除き、上の図のような角度のラインに限定されます。それぞれのラインの判定基準については後ほど説明します。
9. ループ、パーシャル ループ部の半径が一定であるか。
10. 指定されたロールがラインの中間、またはループの中心で均等に行われているか。判定基準については後に説明します。
11. ラインの長さ、ループの半径、ロールの速さなどに惑わされないこと。
→高性能機の鋭い飛行はジャッジの目を眩ませることがあります。全ては判定基準に従います。
12. 各部の減点を合計し、その場で採点を行う。
→競技飛行は休みなく、連続的に行われますので、ジャッジは判定、採点でとても忙しくなります。後で飛行を思い返して、公正に採点し直すことはできませんから、避けるべきです。この対処法は後に説明します。
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