全日本曲技飛行競技会では、プライマリーからインターミディエイトまでのカテゴリーで、ノウン シークエンスはアメリカの曲技飛行団体であるIAC(International Aerobatic Club)が採用したものを用いています。例年、プライマリーのノウン シークエンスを構成するフィギュアは以下の6つです。
1. 45 アップ ライン
2. 1ターン エルロン ロール
3. ループ
4. ハーフ キューバン エイト
5. 1ターン アップライト スピン
6. 180° ターン
競技者が多く、人気のカテゴリーであるスポーツマンとインターミディエイトは、IACのノウン シークエンスは毎年定期的に更新されますが、プライマリーのノウン シークエンスは数年に1度という頻度です。日本では競技機の関係から、プライマリー カテゴリーに続けて参加する競技者も多くいらっしゃいます。2010年の第1回全日本から第3回まで、すでに同じノウンを3回使用していましたので、今年度は新しい挑戦をと、別のシークエンスを用意しました。
2013年度 JAC採用のプライマリー カテゴリー ノウン シークエンス
プライマリー カテゴリーのノウン シークエンスは、Cessna A152 Aerobatや7ECA Citabriaなどの小出力の曲技飛行機でも飛行可能なフィギュアで構成されていることが基準で、例年先に紹介した6つのフィギュアを組み替えて使用されてきました。全日本でおなじみの、富士重工製 FA-200 Aero Subaruも同様、またはそれを超える飛行性能を持っていると考えられますから、その性能の範囲内で、新しいフィギュアを1つ加え、再構成したものがこのシークエンスです。
リバース ハーフ キューバン
今年度のシークエンスに新たに加わったフィギュアは、3番に設けられたリバース ハーフ キューバンです。5番のハーフ キューバンに似たフィギュアですが、1/2 ロールを45 アップ ラインで行うことが特徴です。45 アップ ラインで減速しながらの1/2 ロールとなるため、低出力気では、ロールの遂行と完了までの速度維持が難しいフィギュアです。このフィギュアの採用には意見もありましたが、新たな可能性を追求していただきたいとの願いから採用となりました。
なお、例年見られた45 アップ ラインは、構成するフィギュアの数と、総合的な難易度を抑えるために削除されました。プライマリー カテゴリーに参加する競技者たちが、今年どのようにこのシークエンスを攻略するのか、楽しみです。
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