2013年8月14日水曜日

ジャッジスクール 106-8

フィギュアの作成

アレスティ カタログの中からフィギュアをいくつか選んで、実際に曲技飛行競技に使用するフィギュアを作成してみます。まず最初は、オプショナル ロールの記号を持つフィギュアを用いて、ロール コンポーネントを持たない場合です。


ハーフ ループ アップ



リバーシング Pループ



ハンプティー バンプ


上の3つのフィギュアはロール コンポーネントを加えずに作成しました。これまでも解説しましたが、オプショナル ロールの記号を持つフィギュアは、ロール コンポーネントを加えなくても、フィギュアとして成立します。使用する際は、カタログのフィギュアにあるオプショナル ロールの記号は消去します。ロール コンポーネントの追加がありませんから、これらのフィギュアの合計のKファクター(難易度)は、それぞれのフィギュアの個々のKファクターのみです。




1 ターン エルロン ロール


続いて、ファミリー 9のロール コンポーネントを追加して、新たなフィギュアを作成してみます。カタログ ナンバー 1.1.1.1と9.1.3.4を組み合わせて、エルロン ロールが出来上がります。このフィギュアはプライマリー カテゴリーにも見られる、曲技飛行において基礎となるフィギュアの1つです。



コンポーネント 1: アップライトのホリゾンタルライン



コンポーネント 2: 1回転のエルロン ロール



1 ターン エルロン ロールの完成

このように、エルロン ロールの記号を加える場合は、膨らんだ側を進行方向側に向くように描きます。合計のKファクターは、使用しているフィギュアの個々のKファクターを足して算出します。




アバランチ


最後にもう1つのフィギュアを作成してみます。カタログ ナンバー 7.4.1.1(ループ)と9.9.3.4(ポジティブ スナップ ロール)を組み合わせて、通称「アバランチ」(Avalanche、雪崩の意)が完成します。



コンポーネント 1: ループ



コンポーネント 2: 1回転のポジティブ スナップ ロール



アバランチの完成

スナップ ロールを加える場合は、三角形の頂点の線を進行方向側に向けるように描きます。アバランチの合計Kファクターは21と、先ほどのエルロン ロールの10よりも大きな数字となっています。Kファクターは、ある方式を用いて算出されていますが、経験上、この数値の差は納得できるものです。


レクリエーショナル(娯楽)かコンペティション(競技)かに関わらず、曲技飛行は組み合わせ次第で新たなフィギュアがいくつも作成できます。曲技飛行の楽しみは想像力次第、可能性は無限大です。

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